今日は休日、ピカチュウはプリンと街を歩いていた。

ピカチュウ「ねえプリン、あの行列は何?ラーメン屋かな?ゲームの発売?」

ピカチュウの指さす先にはものすごい行列が出来ていた。

プリン「あ、きっとこれはウチのクラスのキレイハナさんの占いの館ね!」

ピカチュウ「キレイハナ?ああ、あのお嬢様か。占いで有名なのはフーディンじゃないの?」

プリン「あんなインチキと一緒にしちゃ可哀想よ!キレイハナさんの占いはよく当たるって有名なんだから!」

ピカチュウ「はあ、そうなんですか?」

ホーホー「その通りだ!!フーディンはインチキだ!!」

急に話に割り込んできたのはヘラクロス事件の時のホーホー隊の隊長だった。

ピカチュウ「うわ、あんたはいつぞやのホーホー!まだフーディンに騙されたことを根に持ってるのか?」

ホーホー「当たり前だ!結局あいつは占い代1000円も返してくれなかったんだぞ!くっそー!思い出しただけで腹が立つ!」

ピカチュウ「はあ・・・1000円も払ってたんだ・・・。」

ホーホー「しかしその代わりにここの占い師は本当によく当たる!」

プリン「ホーホーさん、何か占って貰ったの?」

プリンが興味津々に訊ねる。

ホーホー「ネズミが何処にいるかたずねたのだ!そしたらすぐそこにいると言われたのだがここにピカチュウがいるとはな!」

ピカチュウ「はあ、で、何のためにネズミを探してるの?」

ホーホー「それはもちろん食べるた・・・」

次の瞬間ホーホーは黒こげになっていた。

プリン「ピカチュウ君、私たちも並んでみない?」

ピカチュウ「そうだね、一応信用できるみたいだし・・・。」

ピカチュウとプリンは行列に並び始めた。

しかし、ピカチュウ達の順番が来たのは1時間後だった。

ピカチュウ「やっと順番が回ってきたよ・・・。おじゃましまーす。」

室内は、なんかこう、全体的に紫っぽい感じで、なんとなく占いっぽいというか不思議な感じの場所だった。

キレイハナ「いらっしゃい。あら、プリンさん。」

そこにいたのは神秘的な雰囲気をもったキレイハナだった。

プリン「こんにちはー。占ってもらいに来ちゃいましたー!」

キレイハナ「何を占って欲しいのですか?」

プリン「ピカチュウ君、先に占ってもらっていいよ。」

ピカチュウ「え?僕?あんま考えてないけど・・・そうだな、じゃあとりあえず今度のテストの点数でも・・・。」

キレイハナ「はい、では占います。」

ピカチュウ「ねえ、占いってどうやってやるの?」

キレイハナ「私は水晶玉を使います。」

キレイハナの取り出した綺麗な水晶玉を覗き込むピカチュウ。

ピカチュウ「・・・何も見えないよ。」

キレイハナ「誰にでも見えるのなら何も珍しくありませんから。ほら、見えました。」

ピカチュウ「な、何点・・・?」

キレイハナ「国語70点、数学61点、英語63点、社会70点、理科72点、ポケモン学80点・・・。」

ピカチュウ「はは・・・。何か微妙。」

キレイハナ「プリンさんは何を占って欲しいのですか?」

プリン「私は・・・ボソボソ・・・(ピカチュウ君との相性を・・・。)」

プリンはピカチュウに聞こえないようにキレイハナに耳打ちした。

ピカチュウ「なんだよ、何を占ってもらってるんだ?」

キレイハナ「では、占います。」

キレイハナはピカチュウを無視して占いを始めた。

キレイハナ「・・・・・・・・・・・・・・見えました。」

プリン「ど、どう?」

キレイハナ「ボソボソ・・・(安心してください。相性はばっちりです。)」

プリン「本当?良かった〜。」

ピカチュウ「なんだよ〜。僕にも教えてよ〜。」

キレイハナ「では、次の方が待っていますので終わったら早めにお帰りください。」

キレイハナがそう言った瞬間、別のポケモンが入ってきた。

フーディン「よお、キレイハナ!!どうだ今日は?当たってるか?ん?」

インチキ占い師のフーディンである。

ピカチュウ「あ、インチキのフーディンだ!」

フーディン「インチキとは何だ!私はちゃんと正しい占いをしているのだぞ!」

キレイハナ「フーディン、また邪魔をしに来たの?」

フーディン「邪魔などとんでもない!!私は忠告をしに来たまでだ!!いいか、すぐに貴様は占いをやめろ!!」

キレイハナ「その言葉は聞き飽きました。」

ピカチュウ「ねえ、キレイハナさん、こいつは何なの?」

キレイハナ「この人はウチにお客を取られたとか言っては幾度となく嫌がらせをしてくるのです。」

フーディン「うるさいうるさい!早くやめないとここは火事になるぞ!!危険だぞ!気を付けろ!!」

子供じみた嘘をつくフーディン。キレイハナにとってはいつものことらしく涼しい顔をしている。

キレイハナ「この前、隕石が落ちて来るっていって自分の念力で岩を運んできてここを潰そうとしてたのは誰かしら?」

ピカチュウ「はあ、メチャクチャだな・・・。今度は放火でもする気か?」

キレイハナ「その心配はいりません。ここのガード達が火など付けさせませんから。」

ピカチュウ「ガード?」

キレイハナ「また出てきたわよ!追い出して!」

キレイハナは大声で何かを呼び始めた。

と、思うとどこからともかく3匹の巨大なポケモンがフーディンをボコボコにして追い出してしまった。

ピカチュウ「うわ、今のがガード?コワッ!」

キレイハナ「キレイハナ家に逆らうとこういう目に遭うのです。みなさんも気を付けてくださいね?」

ピカチュウ「え、は、はい・・・。」

フーディン「くっそー!覚えてろキレイハナ!!いつか痛い目に遭わせてやるからな!!」

その後、フーディンはボロボロになって弟、ユンゲラーの待つ我が家に帰り着いたとさ。
続く


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