ピカノ「全校生徒に告ぐ!今すぐ全員体育館に来やがれ!!」
ピカチュウ「なんだなんだ?」
リザードン「おほん。あ〜、お前ら、よく聞け。この度、こちらにポケモン島の最長老ジーランスの次に偉いポケモン島の殿、ニョロトノ様がいらっしゃる。」
ざわつく体育館。
ピカチュウ「なんでまたここに?」
リザードン「う〜む、何やら校長の知り合いだからって話だが・・・。とにかくお前ら、ニョロトノ様の機嫌を損ねないようにすること!いいな?」
プクリン「あ、来たみたいですよ。」
ルギア「ニョロトノ様のおな〜り〜!!」
校長「ささ、殿。こちらでございます。」
ニョロトノ「うむ。ご苦労。ここがお前の学校か。しっかし汚いのお。」
校長「ええ、おっしゃるとおりで。もう汚くて汚くて・・・。」
ニョロトノ「ふむ・・・。どうせ通ってるのもクズポケモンばかりなんじゃろうなあ。して、ワシの歓迎会はいつ始まるのかの?」
校長「え?ま、間もなく始まります!こりゃあ!何をしておる!早く準備をせんかあ!!」
リザードン「なに・・・?むう、お前ら!準備だ準備!!」
生徒「ええ〜!?」
リザードン「ええ〜じゃねえ!早くしろ!ポケモン島を追い出されても知らんぞ!!」
ピカチュウ「ねえ、あいつそんなに偉いのか?」
ミュウ「偉いなんてもんじゃないよ。キレイハナさんのところ以上の大金持ちだよ!?」
ピカノ「おい!ソーナンス!何か芸をやれ!芸!」
ソーナンス「よっしゃ!ソーナンスの物まねシリーズ!プリン!
『あなた、この前知らない女と一緒にいたでしょ・・・。私、見たんだからね!』
『ち、違う!あいつはただの同僚で・・・。』
っておいおい!それはプリンやのうて不倫やろ!なんちゃって!ワハハハハハハハ!改心の出来や!」
ピカチュウ「(最悪だ〜!!)」
ゲンガー「HAHAHA!ミスターソーナンス!グッジョブ!」
ニョロトノ「つまら〜ん!」
ニョロトノは激怒してテーブルを叩いた。
校長「あわわわわわ・・・。すいません!すいません!」
ニョロトノ「ちっ。やっぱりクズポケモンばっかりじゃのお。おい、そこのお前。」
フシギダネ「あ?」
校長「フシギダネ!お前じゃ!早くしろ!」
ニョロトノ「カエルは一匹だけで十分じゃ。お前はワシの椅子にでもなれ。」
フシギダネ「何!?」
ニョロトノはフシギダネの上に座り込んだ。
フシギダネ「ぐえっ!こいつ・・・!」
ピカノ「耐えろ、耐えるんだフシギダネ・・・。」
ニョロトノ「ほれ、そこのおなご達よ。ワシに酒を注がんか。」
ピカノ「ほ、ほら!早くしろお前ら!」
ロコン「ど、どうぞ、お殿様。」
ニョロトノ「うむうむ。よい心がけじゃ。」
キルリア「きゃっ!先生〜!今あいつがキルのお尻触った〜!」
リザードン「が、我慢するのだ・・・。」
キルリア「え〜ん!キル、お嫁にいけないかも・・・。」
ブースター「殿様、お料理です。」
ニョロトノ「うむ。ご苦労。」
ムシャムシャ・・・。
ニョロトノ「ぐええっ!ぺっ!ぺっ!ぺ〜っ!!誰じゃ!この糞まずい料理を作ったのは!?」
サワムラー「あ、俺です・・・。」
ニョロトノ「馬鹿者が!こんなものが食えるか!まったく、どいつもこいつも馬鹿ばっかりじゃな!ま、こんな汚い学校にいるようなガキ共じゃ仕方が無いかのお。」
ピカチュウ「なにい?」
プリン「ムカつくわね・・・。」
ニョロトノ「さて、次は誰かに歌でも歌ってもらおうかのお。」
ピカノ「う、歌か・・・。おい!エビワラー!」
エビワラー「で、ではエビワラー歌います!聞いてください!『殿様万歳!』あ〜素敵なお殿様〜♪頭についてるニョロっとしたのとかイカスぜ〜♪さすが殿様だぜ〜♪」
ニョロトノ「下手糞じゃのお。まあええ。そんじゃ、この歌にあわせて踊るのじゃ!」
ピカノ「むう・・・。おい!誰か踊れる奴!」
ニョロトノ「アホたれ!全員で踊るのじゃ!ほれ、手拍子してやるから早く踊れ!」
ピカノ「なにい!?くっそー、仕方ねえな。全員踊れ!!」
突如、体育館で妙なダンスパーティーが始まってしまった。
ニョロトノ「いいぞいいぞ!ゲッゲッゲ!」
汚い笑い声をあげながら上機嫌のニョロトノ。
ピカチュウ「あの野郎、好き勝手しやがって・・・!」
レックウザ「ひい、ひい・・・。踊りなんて激しいことすると・・・。ゴフッ!!」
チコリータ「あ!レックウザ君!」
ニョロトノ「なんじゃあ?誰が踊りをやめてもいいと言ったんじゃ?ほれ!もっと踊らんか!」
チコリータ「で、でもレックウザ君は身体が弱くて・・・。」
ニョロトノ「関係ないわい!世界は殿であるワシのためにあるのじゃ!つまり、ワシの言うことは絶対!血反吐を吐こうとも殿の言うことは聞くべきなのじゃ!特にお前らのような下等なポケモン共はな!」
ラティアスの龍の波動!
ニョロトノ「ぐええええええ!!」
校長「とととととと殿おおお!!な、何をしておるのじゃあ!!」
ラティアス「あ〜ら、ごめんなさい。虫が止まってたものでつい。ちょっと過激すぎましたかしら?」
プリン「やった!」
キルリア「らってぃ〜(ラティアスのこと)、偉い!」
ニョロトノ「ぐげげ・・・。ゆ、許さんぞ!」
ミュウツー「まあまあ殿。ここは私の自慢のカルピスでも飲んで機嫌を直してください。ラティアスも悪気があったわけじゃないみたいですし。」
ニョロトノ「うむ・・・。カルピスというのか?この飲み物は。初めて飲むのお。」
ゴクゴク・・・
ニョロトノ「ぶはあっ!!!なんじゃこれは!?カルピスなどではないな!?」
ドーブル「あらら。ミュウツーさん、それは私が絵を描くときに使っていた絵の具を溶かした水ですよ。」
ミュウツー「おお、すいません殿。つい間違えてしまいました。」
ミュウ「これはいけないなあミュウツー君。でも殿は器がとても大きなポケモンだからきっと許してくださるよ!ですよね?殿。」
ニョロトノ「う、うむ・・・。そうじゃ。ワシは器が大きいから怒らんぞ。」
リザードン「・・・。殿、おタバコに火をお付けいたします。」
リザードンの火炎放射!
ニョロトノ「あぎゃあああ!!ワシまで燃えとるぞ!!」
リザードン「おおっと!申し訳ございません!火力が強すぎました!誰か水!水!」
シャワーズ「・・・。」
ラティアス「大丈夫だって。やっちゃいなさいよ。」
シャワーズ「は、はい・・・。」
シャワーズのハイドロポンプ!
ニョロトノ「ぐええ!!」
ラティアス「殿様〜。火は消えましたか〜?」
ニョロトノ「こ、この小娘!」
シャワーズ「きゃっ!」
ミュウ「あっ!殿!まさか殿は女性に暴力をふるうのでありますか!?」
ニョロトノ「ぐっ!そ、そんなわけあるまい!よ、よく火を消してくれた。感謝するぞ。」
カイリキー「殿、少しお疲れでしょう。マッサージでもいかがですか?」
ニョロトノ「う、うむ・・・。じゃあ頼もうかのお。」
カイリキー「それでは肩をおもみします。ふんがっ!!」
バキバキバキッ!!
ニョロトノ「ぐおおおお!!肩が!肩があああ!!何をしとるんじゃ!この馬鹿力が!!」
カイリキー「おお、すいません。つい力が入りすぎました。」
シャワーズのハイドロポンプ!
ニョロトノ「ぐええ!!ってまた!?」
ラティアス「あら〜?ニョロトノ種って貯水って特性で水を受けると回復するって聞いたんだけど。」
ニョロトノ「ち、違う!ワシの特性はしめりけじゃ!さっき何を見ておったんじゃ!?」
サンダースの十万ボルト!効果は抜群だ!
ニョロトノ「あぎゃあああああああ!!」
サンダース「しめりけの特性って確か電気技を受けると回復するんでしたよね。」
ピカチュウ「あ、そうだったんだ?じゃ、僕もお手伝いします。」
ピカチュウの電磁砲!効果は抜群だ!
ニョロトノ「ぐぎゃああああああ!!ち、違う!違う!そんな特性じゃない!」
サンダース「ですよね〜。電気を受けて回復って僕の特性ですもんね。フッ。」
ニョロトノ「ぐぐ・・・。今の攻撃で麻痺したぞ・・・。」
ルカリオのメタルクロー!
ニョロトノ「ぐわ!今度はなんじゃ!?」
ルカリオ「すいません。メタルクローって攻撃した相手の麻痺を回復させる技だと思ってました。僕、記憶喪失なんで。どうぞ。お詫びの麻痺なおしです。」
ニョロトノ「うむ。次からは気をつけろ!下等なポケモンめ!」
ゴクリ。
ニョロトノ「って苦っ!!ぺっ!ぺっ!ぺっ!!」
ルカリオ「あ、すいません。それ苦い万能粉でした。記憶喪失なんで薬の名前も忘れてました。でも麻痺は治りましたよね?あ、ちなみに殿が偉いって事も忘れてました。記憶喪失なんで。」
ニョロトノ「うぐ・・・。う、うむ・・・。記憶喪失なら仕方があるまい・・・。」
レオンの雷!テッカニンのみだれひっかき!デオキシスのサイコブースト!
レオン「すいません。雷って相手を回復させる技だと思ってました。僕も記憶喪失なんで。」
テッカニン「すいません。殿の顔ってひっかくためにあるものだと思ってましたでござる。記憶喪失なんで。」
デオキシス「すうういませえええええええんっ!!殿がウザいんでやっちゃいましたあああああああああ!!記憶喪失なんでええええええええええええええええええっ!!!!!!」
ニョロトノ「どんだけ記憶喪失が多いんじゃ!?」
プリン「プリンちゃんナックル!プリンちゃんアッパー!プリンちゃんコークスクリュー!!」
ニョロトノ「ぐぼげあああああっ!!」
プリン「私も殿をぶっとばしたいのでやっちゃいました!でも謝りません!記憶喪失でもありませ〜ん!」
校長「こりゃああああああ!!お前ら!何をしておるのじゃ!?殿、どうかご無礼をお許しください!」
何度も頭を下げる校長。
ニョロトノ「輝正!なんじゃここの奴らは!」
校長「申し訳ありません!申し訳ありません!」
ニョロトノ「まったく本当にクズポケモンばっかりじゃな!こんな腐れ学校、潰れてしまえ!」
校長「ぐ・・・。ご、ごもっともです・・・。申し訳ございません。」
ニョロトノ「ほれ!もっと頭を下げぬか!」
校長「ぐぐぐ・・・。申し訳ございません・・・。申し訳・・・ございませえええええええん!!!」
校長の頭突き!!
ニョロトノ「ぐぎゃあああああああ!!」
リザードン「やったぜ校長!」
館内に響き渡る校長コール
ニョロトノ「て、輝正、貴様あああ・・・。もう許さんぞ。殿の権限によって貴様ら一人残らず島外へ永久追放してやる・・・!」
ピカノ「それはどうかなあ?」
ニョロトノ「なんじゃと?」
ピカノ「今、政府から連絡があってな。ジーランスの承認も得て、お前は今日でめでたく殿を止めてもらうことになったそうだ。」
ニョロトノ「何!?ば・・・馬鹿な!何故じゃ!?」
ゴースト「あはははははは。さっきキルリアさんにセクハラしてた写真とかを撮って送ったんですよ。」
キルリア「べ〜っだ!」
ピカノ「それだけじゃねえぞ。お前、裏でもいろいろやばい事やってるんだろ?俺の妹は警察なんだが、詳しく調べさせたらどんな悪事が出てくるかな〜?」
ニョロトノ「あ、あああ・・・。」
フシギダネ「カエルは一匹で十分、ってことだな。」
うめぼし「殿様、お疲れ様〜。」
ニョロトノ「あ・・・あ・・・ああああああああああああああ〜〜〜〜〜〜・・・・・・・!」
その後
リングマ「あんたかい?新しく入った事務ってのは。」
ニョロトノ「は、はい!よろしくお願いします!」
リングマ「なんでもいいけど、ちゃっちゃと働くんだよ!」
ニョロトノ「くそ、なんでワシがこんなことを・・・。」
リングマ「ぶつくさ言ってんじゃないよ!」
ニョロトノ「す、すいません!くぅ〜・・・。殿に戻りたいのお・・・。」
続く
戻る 次の話
[PR]動画