ピカチュウ「あ〜、学校だるいなあ。・・・ん?何かうなり声が聞こえるな・・・。デオキシスだな。」

シャワーズ「ふえええええええええええええん!!!」

ピカチュウ「コラア!誰だ!また入れ替わりマシーン使ったのは!」

シャワーズ「違うよおおおおおおお!!本物のシャワーズだよおおおおおおおおお!!うえええええええええんっ!!!」

ピカチュウ「え?本物!?何でそんなにテンション高いの?」

シャワーズ「知らないよおおおおおおお!!治らないんだよおおおおおおおおお!!」

ピカチュウ「・・・え?治らない?どういうこと?」

シャワーズ「知らない知らない知らなあああああああああい!!もう嫌!いいいいいいいいやあああああああああああああああああああ!!!」

ピカチュウ「ちょ、ちょっとシャワーズちゃん!?」

シャワーズは叫びながら何処かへ行ってしまった。


学校でピカチュウは今朝の事を話していた。

ピカチュウ「・・・てなことがあってさあ。」

レオン「ふうん。前に入れ替わってからデオキシス君の喋り方にハマっちゃったのかな?」

ピカチュウ「いや、それは無いと思うけど・・・。」

リザードン「おいコラ!臨時集会を行うぞ!とっとと並べ!」

ピカチュウ「臨時集会?何があったんだろう。」

リザードン「何でもいいいいいいいから並べ並べ並べ並べ並べえええええええええええっっっ!!!」

ピカチュウ「あれえ!?またデオキシスっぽくなった!!」

リザードン「うおおおおおおおおおお!!なんっじゃこりゃああああああああ!!」

ピカノ「あちゃ〜。やっちまったなリザードン。」

ピカチュウ「ピカノ!どういうことだ?」

ピカノ「詳しくは集会で話されるよ。」


体育館

ピカノ「え〜、今日は保健室のハピナス先生から話がある!結構重要だからちゃんと聞け!」

ハピナス「おはようございます。」

おはようございま〜す。

ハピナス「あれえ〜?元気が無いぞ〜?それじゃ、もう一度元気よく挨拶してみようね!せ〜の!おはようございま〜す!!」

ピカノ「うぜえ!ヒーローショーとかの司会のお姉さんかよ!!」

おはようございま〜す!!

ピカノ「・・・お前らある意味素敵だよ。」

ハピナス「はい!では連絡です。実は、このポケモン島の各地で新種のウイルスが発見されました。」

ざわざわ・・・。

ハピナス「そのウイルスの名称は・・・『デオキシス菌』!」

全校生徒の視線はデオキシス本人に集まる。

デオキシス「ああぁ!?なんだなんだなんだなんだなんだななななんだあああああああああ!!?勝手にウイルス扱いすんじゃあねええええええええええ!!こっち見んなYOOOOOOOOOOOOO!!」

ハピナス「このウイルスに感染すると、そこのデオキシス君のような喋り方になってしまいます。既に我が校でもリザードン先生を初め、数名の生徒にも感染しています。」

カイリキー「明らかにお前が発信源じゃねえか。」

デオキシス「知らねえええええええ!!知らねえよ俺はよおおおおおおおおおおおおおおっ!!」

ハピナス「分析の結果もあなたが撒き散らしたウイルスってことになってます。」

デオキシス「マジで!?マジで!?マジでええええええええええっ!?ムウウウウウウウウウアアアアアアジィィィでゅぅえええええええええええ!?」

ピカチュウ「あ〜、今朝のあれもそうか・・・。災難だな、シャワーズちゃん・・・。」

ハピナス「・・・いえ、恐らく感染という意味では、皆さん既にしていると思います。とても感染力が強いウイルスですから。」

ざわざわざわ・・・。

ミュウ「どういうことですか?」

ハピナス「このデオキシス菌は感染しただけでは何ともないのです。ですが、条件を満たしてしまうとデオキシス病が発病します。」

オコリザル「ああ?条件だあ?なんだよそりゃあ。」

ハピナス「・・・あ。」

オコリザル「『あ』じゃねええええええええ!!条件を早く教えやが・・・って何でえええ!?何で発病してんでゅわああああああああああ!!?」

ハピナス「・・・遅かったようですね。このウイルスに感染してから同じ文字を二言以上続けてしまうと発病してしまうのです。」

ピカチュウ「(なるほど。今はオコリザルが『ああ?』って言ったから発病したのか。リザードン先生も『とっとと並べ!』とか言ったから発病したんだな・・・。)」

カラカラ「ぷっ。オコリザルめ。いい気味だ。」

ピカチュウ「あ・・・。」

カラカラ「はっっっ!しまったあああああああああ!!やっちゃったよおおおおおおおおおおおおおお!!!」

ピカチュウ「(デオキシス菌怖え〜!!)」

ハピナス「そういうことなので、皆さん気をつけてくださいね。以上。」

ピカノ「よし、とりあえずデオキシス本人は捕まえて地下室にでも隔離しておくか。」

デオキシス「うわおおおおおおおおおおおお!!離せ!離せよおおおおおおおおおおっ!!俺は悪くねえぞおおおおおおおおおおおっ!!!」


集会終了後、教室。

ピカノ「こりゃあもう授業どころじゃねえな。」

ピカチュウ「学級閉鎖とかにはならないのか?」

ピカノ「この高校の規則では校内の三分の一が発病すると学校閉鎖になる。」

ピカチュウ「三分の一かあ・・・。ちょっと足りないな。」

ピカノ「つまり・・・これから始まるのは、どのようにして他の奴に同じ文字を二言以上言わせるかの心理戦・・・。ちょっとしたバトロワだ。勝者は発病せずに事態が終わるまで休みが取れる。」

ピカチュウ「心理戦・・・。」

ラティアス「・・・冗談じゃないわ。何が心理戦よ。付き合ってらんない。私、早退するから。事態が終わったら登校するわ。」

キルリア「キルもあんな喋り方は嫌〜!帰る〜!」

ピカノ「待ちやがれ!発病してない奴に勝手に帰られるとコマが減って迷惑だ!帰るな!」

ピカチュウ「コマって・・・。」

ピカノ「お、廊下を見ろ。さっそく始まったようだぜ。」

フーディン「よお。キレイハナ。占いは当たってるか?ん?」

キレイハナ「あらフーディン。何か用かしら?」

フーディン「いや、お前のクラスにボールみたいなポケモンがいただろう。すぐ爆発する奴。あいつの運勢が最悪だから教えてやろうかと思ってな。確かビリ・・・ビリ・・・何とかダマとか言ったっけ。なんだっけ?何ダマ?」

キレイハナ「その前に・・・あなた4組でしたわね。あなたのクラスにエネコさんがいるでしょ?彼女にノートを返しておいてもらえるかしら?」

フーディン「エネコ?うちのクラスにいるのはエネコロロ・・・はっ!しまったああああああ!!キレイハナアアアアアア!きっさまあああああああああっ!!覚えてろおおおおおおお!!!」

キレイハナ「・・・フッ。甘いわね、フーディン。」

ピカノ「見たか。これからあんなバトルが繰り広げられるんだ。」

ピカチュウ「うっわ〜・・・。」


ヤドラン「よお、レックウザ。」

レックウザ「・・・ゴホッゴホッ。・・・・・。」

ヤドラン「何だよ。黙っちゃって。つまんねえな。コチョコチョコチョ!」

レックウザ「ぷっ!ギャハハハハハハ!ゴホッ!あっ!」

ヤドラン「グッバイ。レックウザ。」

レックウザ「やあああらあああれえええええたああああああ!!ハアアアアアアックション!!ゴホッッッ!!ゴオオオオオオオッホ!!ゴッホオオオオ!!」

ピカチュウ「咳っていうかゴリラの鳴き声みたいだな・・・。」

プリン「プリンちゃん流・超おうふくビンタ!!」

50回くらい当たった!

ヤドラン「いだだだだだだあっ!!!ぐっ!くそおおおおおおおお!!なにしやがんだああああああああああっ!!」

ピカチュウ「うわ〜、あれは叫ぶしかないよなあ・・・。」

レオン「ピカチュウ君!こんな時だからこそ僕ら3人、協力しよう!」

ピカチュウ「レオ〜ン。頼もしいなあ・・・。」


ヘラクロス「よおミュウ。」

ミュウ「やあヘラクロス君。・・・ん?おっと、プリンさんの写真が・・・。」

ヘラクロス「プリイイイイイン!!よこせ!写真ゲットだぜ!!はっ!ちくしょおおおおおおおおお!!しかも写真って食べ物のプリンじゃねええええええええええええええかあああああああああああっ!!!ミュ、ミュウウウウウウウウウウウ!!」

ミュウ「すまないヘラクロス君。だけど僕は負けられないんだ・・・。」


うめぼし「うううううううううううううむううううううううううううううあああああああああああっ!!!」

ピカチュウ「うめぼし!誰にやられたんだ!?」

うめぼし「スウウウウウウウウリイイイイイイパアアアアアアアアアアアア!!」

プリン「スリーパーですって!?」

スリーパー「フッ。俺の催眠術ならば誰かを叫ばせることなんて簡単なんだよ・・・。さあ、お前らもこの輪を見つめろ。」

ピカチュウ「催眠術か!」

レオンの高速移動!

レオンはスリーパーをガッチリ抑えた!

スリーパー「なっ!何を!?離せ!」

プリンはスリーパーの口を開かせた!

プリン「今よ!ピカチュウ君!」

ピカチュウ「激辛唐辛子を食らえ!」

スリーパー「がっ!かれえええええええ!!はひいいいいいいいいい!!くそおおおおおおおおお!ばっ!馬鹿なあああっ!ばあああああああああかああああああああなあああああああああ!!」

レオン「ふう・・・やった!チームワークの勝利だ!」

ピカチュウ「よし、これならいけるぞ!」


ミュウ「ミュウツー君!」

ミュウツー「む・・・ミュウか。」

ミュウ「あ!お化け!」

ゆうれいがあらわれた!

ミュウツー「きゃあああああああ!!ワンちゃああああああああああん!!はっ!やっちゃったああああああああ!!カルピスウウウウウウウウウウウウ!!!」

ゴースト「な〜んちゃって。私でした〜。」

ミュウ「ね?ゴースト君、僕の言った通りだったでしょ?」

ゴースト「いや〜、さすがミュウさん!あははははははは!あ!やっちゃいましたあああああああああ!!とりあえず記念写真んんんんん!!ハイ!チイイイイイイイイイイズウウウウウウウウウウ!!!」

ミュウ「よし、これで二人・・・。」


教室にはとことん黙っている奴らが揃っていた。

ピカチュウ「ふう・・・。とりあえず落ち着こう。テレビでも付けるか・・・。」

テレビでは生放送の音楽番組・ポケモンカウントダウンが放送されていた。

サーナイト「ポケモンカウントダウンをご覧の皆さああああああああああん!こんにちはああああああああああ!サーナイトでええええええええええええすっ!」

ピカチュウ「(発病してる〜っ!!相当遠くまで広まってるな、このウイルス・・・。)」

マクノシタ「ちなみに、サーナイトは劇場版萌えっ娘パチリスちゃんの主題歌を歌ってるんだよ。ぶふふっ。知ってた?知ってたあああああああああああ!?ってあああっ!!!ぶふふふふふふふふふっ!やっちったあああああああ!!」

オニスズメ「ぐふっ。サ、サナちゃんが・・・。な、なんてことだ・・・。ああ・・・。サナちゃんがあああああああああああああああああっ!!」

ピカチュウ「(何でオニスズメが学校にいるんだよ・・・。)」

その時、ピカチュウの携帯が鳴った。(どこにしまってるのかは気にしない。)

ピカチュウ「ん?もしもし?あれ?父さん。どうしたの?」

ピカ父「ピカチュウ!また爺ちゃんが倒れた!」

ピカチュウ「・・・。もしかして今のテレビのショックか・・・。」

ピカ父「何でもうわ言の様にサナとかなんとかって繰り返しているらしいぞ!」

ピカチュウ「やっぱり・・・。」

レオン「どうしたの?」

ピカチュウ「いや、なんでもない・・・。」


ミュウの念力!

ストライク「うわっ!体が浮く!高いところ怖いいいいいいいい!!とりあえずうううううううう!降ろせえええええええええええ!!おおおおおおおおろおおおおおおおおおせえええええええええっ!!!」

ミュウ「これでまた一人・・・。」


レオン「だけど、もう大分たくさんのポケモンが発病したんじゃない?」

ピカチュウ「そうだね。もうそろそろ学校閉鎖かな?」

プリン「ダメダメ!勝負は最後まで気を抜いちゃダメよ!」

廊下を歩くサワムラー達の声が聞こえる。

サワムラー「おい、聞いたか?なにやらロコンちゃんまで発病しちまったらしいぜ。」

レオン「!?」

エビワラー「おいおいマジかよ。危ねえな。あ〜ぶね〜えなあ〜♪」

サンダース「いちいち歌うな。とにかく、ブースターだけは僕達が守るぞ!」

ピカチュウ「レオン・・・。」

レオン「ロコンちゃんが・・・!」

プリン「はい、レオン君、ルービックキューブで落ち着いて!」

レオン「・・・。んがあああああああああ!!やってられっかああああああ!!って!あああああああああああああああっ!!」

ピカチュウ「レオン!」

レオン「ピカチュウ君んんんんん!!僕はああああああああっ!もうっ!ダメだあああ!ダアアアアアアアアメエエエエエエエエだああああああああああああああっ!!!」

ピカチュウ「レオン・・・。おい、プリン!レオンがルービックキューブでキレることくらい予想できたはず・・・!」

プリン「・・・ごめんね、ピカチュウ君、レオン君。女の子として、あんな喋り方をするわけにはいかないのよ・・・。」

ピカチュウ「プリン・・・まさか・・・僕らを・・・。」

プリン「ピカチュウ君、レオン君、今度二人の大好きなクッキーたくさん焼いてあげるからね・・・。」

ピカチュウ「くっ・・・。」

プリン「なるべく痛くない方法で発病させてあげるわ・・・。」

ピカチュウ「・・・!プリン!後ろでプリンの妹がヘラクロスにさらわれてる!」

プリン「えっ!?ヘラクロス!ププリンに何を・・・!はっ!」

ピカチュウ「・・・ゴメンよ、プリン。僕だってこんなことしたくなかった・・・。プリンが発病するのを見るのは辛いからあっちに行ってるよ・・・。」

ピカチュウの目には涙があふれていた・・・。


ピカチュウ「もう嫌だ、こんなの・・・。早く終わってくれ・・・。」

ミュウ「君が発病してくれたら少しでも早く終わるんじゃないかな?」

ピカチュウ「ミュウ・・・!悪いがそういうわけにもいかないんだ。レオンとプリンのためにもね。」

ミュウ「そうかい。悪いけど僕も負けるわけにはいかないよ。こういうのは力よりも頭脳が物を言うんだ。頭脳戦には負けられない。それが・・・僕の武士道!!」

ピカチュウ「ガラガラかよっ!」

ミュウ「それよりピカチュウ君、もしかして君、発病しかけてるんじゃないのかい?ほっぺが赤いよ。」

ピカチュウ「いや、元からだから!!」

ミュウ「・・・。」

ピカチュウ「はっ!(さっきから真面目なミュウがボケてると思ったら・・・もしかしてミュウは僕の突っ込み癖を利用しているのか!?激しい突っ込みと共に発病するのを誘っているのか!?)」

ミュウ「・・・おっと。これは何かな?」

ミュウはカセットテープを取り出した。

ピカチュウ「!?あれは・・・!」

カセットテープ「”ムニャムニャ・・・あ〜、カレーライス・・・。むにゃむにゃ。バケツむにゃむにゃ。あっちとこっちがむにゃむにゃ・・・。あはははは・・・。”」

ピカチュウ「僕の寝言テープだ!何でお前が!やめ・・・はっ!(『やめろおおおおおおおお!!』って言いそうになった!まずい、こいつと話していたら発病する・・・!)」

ジラーチ「ピカチュウ先輩!」

ピカチュウ「・・・!?この前のジラーチ!?」

ジラーチ「これを使ってください!!」

ピカチュウ「これは!?よし、くらえ!ミュウ!」

トサキント「ミュウく〜ん。あ・そ・び・ま・しょ〜ん?」

ミュウ「うわああああああああ!ト、トサキント君!?はっ!これ・・・人形だああああああああああああああっ!」

ピカチュウ「ジラーチ、これは?」

ジラーチ「僕が作った喋る等身大トサキント人形です!結構器用なんですよ、僕。」

ピカチュウ「そうなのか・・・。とにかく助かったよ。ありがとう。」

ジラーチ「ピカチュウ先輩のお役に立てて感激です!」

ピカチュウ&ジラーチ「あ・・・。」

ジラーチ「あああああああああああ!!うっかりしてたあああああああああああっ!すいません先輩いいいいいいいいっ!!!」

ピカチュウ「あちゃ〜・・・。」

ミュウ「(くっ・・・。後輩のフォローによって助かるなんて・・・。力よりも頭脳よりも仲間ということか・・・。)ピイイイイイイイイイイイイカチュウ君んんんんん!!僕の!完!敗!だあああああああああああああああああああっ!!!」

その直後、ピカノの校内放送によって学校全体の三分の一が発病し学校閉鎖が決定したことが伝えられた。

テッカニン「よっしゃ!勝利でござる!隠れみの術、大成功!ふはははははは!あっ!しまったでごおおおおおおおおおおざるうううううううううううっ!!!!!」


ポケモン高校地下室

デオキシス「でっ!俺はいつになったらこっから出してもらえるんだああああああああああああああっ!!聞いてんのか誰かあああああああああああああああっ!!コラアアアアアアアアアアアアア!!ヘイヘイヘイヘイヘイヘイ〜っっっ!!ウワアアアアアアアオオオオオオオオウ!ヒャオオオオオオオオオオオッ!!」
続く


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