つーことでプリンに半ば強制的に「不幸なブースターを助けてあげる計画(仮)」に参加させられたピカチュウとレオン。

そのメンバーにピチューとブースターと仲のいい3組のロコンを加えて作戦を開始した。

まあピチューは勝手についてきてしまっただけなのだが。


ピンポーン


プリンはブースター家のインターホンを押した。

プリン「ブーちゃん!私だよ!プリンだよ!」

ブースターはプリンの声を聞き、扉を開けた。

ブースター「プリンちゃん・・・それにロコンちゃんも・・・急にどうしたの?」

プリン「ブーちゃん、話があるの。」

ブースター「話?」

とりあえず一行はブースターの部屋で話を始めた。チリ一つ無い、綺麗な部屋である。

ブースター「・・・話ってなに?」

プリン「あのね、話っていうのは他でもないサワムラー達のことなんだけど・・・」

ブースター「サ、サワムラー君達!?サワムラー君達があなた達に何か!?」

ビックリするブースターを非常に温厚なロコンがなだめる。

ロコン「落ち着いて、ブーちゃん。別に私たちは変な目にあった訳じゃないから。」

プリン「ねえブーちゃん、単刀直入に聞くけど、正直な話、サワムラー達に追われるの、嫌なんでしょ?」

ブースター「・・・・・・」

ブースターは何もいわなかった。

ピカチュウ「何もいわないんじゃわからないじゃんか・・・。」

口を挟んだピカチュウはプリンに睨まれて黙り込んでしまった。

プリンとロコンはブースターにやさしく接する。

プリン「ねえブーちゃん、私たち本当のことが知りたいの。ねえ、教えて?」

しかしブースターの口から出たのは意外な言葉だった。

ブースター「・・・私は別にサワムラー君達のことは嫌いじゃないの・・・。」

プリン「そ、そうなの・・・?」

ブースター「・・・・・・・・・・・。」

一同に沈黙が走る。

ピンポーン


静かな家に急にインターホンが響いた。

サワムラー「ブースター!!開けてくれー!!」

サワムラー達だ。

プリン「もう!忙しいのに!ピカチュウ君達、追い出して!!」

プリンに言われて、さきほどまで何もしてなかったピカチュウ、ピチュー、レオンは玄関に出た。

ピカチュウ「あー、今ブースターさんは急がし・・・」

サワムラー「ああっ!!昼の黄色いの!!何でお前がここに!?」

サワムラーが大声を張り上げる。

ピカチュウ「あー、それはいろいろと・・・」

ピカチュウの言葉を聞かずにエビワラーがサワムラーに続ける。

エビワラー「てめえ、何のつもりだ!!ブースターを我が者にしようとたくらんでるんじゃないだろうな!?」

ピカチュウ「それは君たちじゃ・・・。」

カイリキー「んだと!貴様!!殴られたいか!!勝負しろ!!」

この中で一番気性の荒いカイリキーが怒鳴る。

ピカチュウ「勝負ってボクは別に・・・。」

3人の気迫に押され気味のピカチュウ。

その中、ナルシストで比較的冷静なサンダースは後ろでたてがみをなびかせていた。

サンダース「なんて事だ・・・こんな奴より僕の方がずっとカッコイイのに・・・。」

ピカチュウ「はあ・・・カッコイイかどうかはどうでもいいんだけど・・・。」

会話が殆ど成り立たず、ピカチュウはとまどっていた所、おおざっぱなレオンが人任せに後ろでささやく。

レオン「ピカチュウ君、適当に言って追い返そうよ。」

ピカチュウ「うん・・・。ええっと・・・、ブースターさんに留守番を頼まれて・・・。」

エビワラー「ん?そうか、そうだったのか。留守かあ・・・。ちぇ・・・。」

サワムラー、エビワラー、カイリキーはあっさりと騙された。しかしここでサンダースが口を挟んだ。

サンダース「待て!さっき学校でブースターは僕たちに家で待ってると言ったんだぞ!それなのに何も言わずに留守にするわけがないだろう!!」

ピカチュウ「ええっとそれは・・・(汗」

簡単に嘘がばれてあせるピカチュウ。

サワムラー「てめえ!俺たちを騙したな!!」

嘘に気づいたサワムラー達はサワムラー達で怒り狂っていた。

その時、さきほどまで後ろに引っ込んでいたピチューが前に出てきた。

ピカチュウ「ピ、ピチュー!プリン達のところで待ってなさい!」

ピカチュウの制止も振り切り、ピチューはカイリキーの前に立ちはだかった。

カイリキー「なんだこのガキ!殴られたいか!」

子どもにも容赦はしないといった感じでピチューを睨むカイリキー。

しかしピチューはひるまずに叫んだ。

ピチュー「出ていけー!!」

ガブッ!


なんと、ピチューはカイリキーにかみついたのだ。

カイリキー「いっでええええええええええええええええ!!!」

ピカチュウ「ピチュー!!なんて事を!!」

レオン「ま、まずいよピカチュウ君!!」

カイリキー「この糞ガキ!!ぶっ殺す!!」

怒りが限界に達したカイリキー。しかしそこに玄関が騒がしく思ったのか、ロコンが出てきた。

ロコン「やめてカイリキー君!」

カイリキー「ん、ロコンちゃん!!何でここに?」

ロコン「あのね、ブーちゃんは今いそがしくてみんなに会えないんだって。」

カイリキー「・・・ロコンちゃんがそう言うなら本当だろう。みんな、帰るぞ!」

さきほどまで怒り狂っていたカイリキー達は、ロコンがそういうとあっさりと帰ってしまった。

ピカチュウ「うわ、簡単に帰っちゃった。」

驚くピカチュウ。

ロコン「私とプリンちゃんは一応、信用してくれてるみたいだから・・・。」

ロコン達はブースターの部屋に戻った。

アホを相手にして疲れ切ったピカチュウはブースターに聞いた。

ピカチュウ「ねえ、毎日あんなの相手にしてると大変じゃないの?」

ブースター「さっき言ったとおりね、私はサワムラー君達のことは嫌いじゃないの。でも・・・、」

ピカチュウ「でも?」

ブースター「サワムラー君達ったら、私に気を遣いすぎて他の人に迷惑かけることが多いの。それが嫌で・・・。」

レオン「・・・そうだったのか。ブースターさんっておとなしいからそれをサワムラー達に言えずにいたんだね。」

プリン「よーし、わかった!じゃあサワムラー達にそれをよく言い聞かせればいいのね!」

ピカチュウ「プリン、だから余計なお世話だって・・・。」

プリン「ピカチュウ君、何か言った?」

ピカチュウ「なんでもありません・・・。」


その夜・・・


プリンはサワムラー達に往復ビンタをくらわせていた。

プリン「まだわかんないの!?他人に迷惑を掛けるなって言ってるの!!」

サワムラー「ひいいいい・・・だから俺達は迷惑なんか掛けてな・・・」

プリン「だから!事実上ブーちゃんが嫌がってるの!!少しは理解してあげなさいよこのバカ!!」

カイリキー「や、やめろ!!もうこれ以上なぐらな・・・ぎゃあああああああああああ!!!

次の日、サワムラー達は学校を休んだという・・・。
続く


戻る   次の話
[PR]動画