4時間目

ピカノ「よ〜し、じゃあ今日の授業これまで〜。」

ガタタタタタッ!!

ピカノが授業の終了を告げると共に、数人の生徒が一斉に教室を飛び出していった。

その理由は、人気の学食のパンを入れるためである。

デオキシス「うおおおおおおおお!!学食のパアアアアアアアアン!!!」

ピカチュウ「させるかあっ!僕が先だあっ!!」

デオキシス「チェエエエエエエンジ!スピードフォオオオオオオオオルム!!先に行くぜええええええええ!!!」

ピカチュウ「あっ!ずるい!!」

テッカニン「ふははははは!遅いでござるなピカチュウ殿!」

猛スピードでテッカニンがピカチュウを抜き去る。

ピカチュウ「あっ!テッカニン!4組も今終わったのか!くっそー!でもまだ間に合うはず!!」

猛スピードで走るピカチュウ。廊下を走るなと怒鳴るリザードン先生も無視。


デオキシス「よっしゃあああああああ!!一番乗りいいいいいいい!!!ってなんじゃあこりゃああああああああああ!!!」

食堂には既に長い行列が出来ていた。

そしてテッカニンとピカチュウも食堂に到着。

テッカニン「ぬっ!これはどうしたことでござるか!」

ピカチュウ「うわ!なにこれ!もしかして他のクラスはもっと早く終わってたのか!?」

とか言ってる間に列に並んでるポケモンたちが次々に注文を終えていく。

ちょうどタマタマが食堂のおばちゃんことリングマに注文をしていた。

タマタマ「パン6つ。」

リングマ「はいよ、ありがとうね。」

ピカチュウ「6つ!?」

ボーマンダ「パン30個。」

ピカチュウ「30個ーーーーーっ!!?」

リングマ「はい、パン残り2つだよ!」

デオキシス「俺のだあああああああああ!!」

テッカニン「拙者のでござる!!」

ピカチュウ「僕のだ!」

デオキシス「ピカチュウウウウウウウ!てめえは入ってくるのが一番最後だったじゃねええええかあああああ!!」

ピカチュウ「でも2人とも並んでなかったじゃん!」

ピカチュウ、デオキシス、テッカニンは乱闘を始めた。

リングマ「こらあああああ!!あんたら!食堂で暴れるんじゃねえ!!!」

ピカチュウ「しょうがないなあ・・・。じゃあ、じゃんけんで決める?」

テッカニン「ふむ・・・。では、いざ尋常に・・・。」

こうして残り1個のパンをめぐってのじゃんけんが・・・。

ピカチュウ「・・・ん?1個?あれ?さっき2つって言ってなかった?」

リングマ「さっき別の奴が買っていったよ。」

ピカチュウ「えええっ!!?一体誰が!?」

果たして、パンを買っていった奴は・・・?

ライチュウ「・・・。あいつら、俺が買っていったの全然気づかないのな・・・。へへ。地味で良かったぜ。でもなんでかな・・・涙で前が見えないや・・・。」

デオキシス「おいいいいいいいい!!!ばばああああああああ!!俺らがじゃんけんしてるの知ってるくせに何売ってんだああああああああ!!!」

リングマ「誰がばばあだ!!ぶっ飛ばされたいかこのガキ!!」

ピカチュウ「う〜ん・・・誰が買っていったかわからないんじゃ仕方ない。じゃあこの1個をめぐって今度こそじゃんけんを・・・。」

テッカニン「うぬぬぬぬぬ・・・。もうじゃんけんなどやっていられるか!忍法・煙幕の術!!」

テッカニンの投げた煙玉で、辺り一面が煙だらけになってしまった。ざわめく食堂内。

リングマ「こらあああああ!!なにしてんだこのセミ!!」

ピカチュウ「まずい、パンが取られる!!」

テッカニン「うわあああああ!前が見えない!!」

ピカチュウ「馬鹿だろお前!誰かこの煙吹き飛ばせ!」

ボーマンダ「やれやれ。食事のマナーってもんがなってないな・・・。」

ぶつぶつ言いながらボーマンダは羽で風を起こし煙を吹き飛ばした。

しかし風が強すぎて、誰かの食べていたカレーうどんが吹き飛ばされ、アブソルにぶっかかり、色違いになっていた。


ピカチュウ「ふう・・・。あれ?パンは?」

キルリア「これくださ〜い☆」

リングマ「あいよ。」

デオキシス「なにしてんだこのアマアアアアアアアア!!!」

キルリア「な〜に?デオちん、このパン欲しいの〜?で〜も〜、あっげな〜い♪」

デオキシス「うぜーんだよてめええええええええ!!そ・れ・にいっ!!だからてめえもなんで売ってるんだよこの糞ばばああああああああ!!大体男か女かわかんねえんだよてめええええええ!!」

リングマ「んだと!あたしだってなあ、ヒメグマだった頃は皆にかわいがられて正に姫熊だったんだよ!進化しなきゃ良かったと後悔しなかった日は無いんだよ!!」

ピカチュウ「そうだよなあ・・・。やっぱ進化はやめたほうがいいよなあ・・・。」

思わぬところで教訓を得るピカチュウだった。

ピカチュウ「あ〜あ・・・。でもこれでパンは売り切れか・・・。」

キルリア「あ!や〜ん。ピカチュウくぅ〜ん。あのね、キルね、ピカチュウ君にならこのパンあげてもいいかな〜。」

ピカチュウ「え、いや、別にそこまでしてもらわなくてもいいけど・・・。」

キルリア「はい、ピカチュウ君、あ〜ん☆」

ピカチュウ「ちょ、いいってば・・・。」

とかいいつつ少し照れるピカチュウだったが、その視線の先には・・・。

プリン「・・・。ピカチュウ君・・・。」

ピカチュウ「げえっ!プ、プリン!!こ、これは違うんだよ!こいつが勝手に・・・。」

プリン「・・・・・・・。」

ピカチュウ「プリン・・・?」

プリンの表情にはどこからどう見ても怒りが表れている。どんなに鈍感な奴でもわかるくらいに。

プリン「・・・・・ヘラクロス、一緒にご飯食べましょ。」

ヘラクロス「ええっ!!?マジで!?やったあああああ!!」

このとき、ピカチュウは人生最大の屈辱感を味わったという。

ピカチュウ「うわああああああああっ!!なにしてくれてんのお前ええええええ!!凄い勘違いされちゃったじゃん!どうすんだよ!!」

キルリア「ピカチュウ君、怒っちゃや〜ん。」

ピカチュウ「あ〜!もう!どうしよう、とにかく早く誤解解かないと!」

レオン「おーい、ピカチュウく〜ん。一緒にご飯食べようよ!あれ、そちらは?」

ピカチュウ「あ、レオ〜ン。それがさあ・・・。」

キルリア「や〜ん、かっこいい〜!あなたがレオン君?2組のキルリアっていいま〜す☆よろしくねっ!えへっ♪」

レオン「うん、よろしく。」

ピカチュウ「(ぶっとばしてえ〜!!)」

その後、ピカチュウがプリンの誤解を解くのには数日かかったそうだ。


レックウザ「ゴホッゴホッ。あのお、玉子酒とおかゆを・・・。」

リングマ「ねえよ。」
続く


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