行方不明になったプリンを、ピカチュウ、レオン、ミュウ、そしてたくさんのホーホー達が捜索していた。

その中、隊長ホーホーが戻ってきた。

ホーホー「居場所が分かったぞ!!」

ピカチュウ「本当か!?どこにいるんだ!?」

ホーホー「駅前のケーキ屋、『ロージーコーナー』だ!!占い師に聞いたのだから間違いない!!」

ピカチュウ「占いかよ!!しかもケーキ屋!?まあいい、とにかく行ってみよう!!」

どっちみち他に当てもないので、ピカチュウ達はホーホーの情報を頼りに、ケーキ屋へ直行した。

案の定、そこにプリンはいなかった。

ピカチュウ「いないじゃないか。店員さんも見てないって言うし、どういうことだ?」

レオン「ホーホーさん、騙されたんじゃない?」

どうやらレオンの言うとおりらしい。

ホーホー「くっそー、あの占い師め!!誇り高きホーホー隊の隊長を騙すとは!!くっそー!!」

レオン「きっとその占い師ってウチのクラスのフーディン君だよ。エセ占い師だとかで有名なんだ。」

ピカチュウ「フーディン?そんな奴いたっけ・・・?」

ミュウ「ピカチュウ君!クラスメイトの名前くらい覚えておけってさっきも言ったじゃないか!!」

ピカチュウはミュウにまたうるさく言われ、ムッとした。

大体、さっき言われたばかりなのだから、その後にクラスメイトの名前を覚える時間などあるわけがない。

ホーホー「くっそー!!あの野郎、覚えておけ!!ホーホー隊の隊長を侮辱した代償は大きいぞ!!」

ピカチュウ「んなことどうでもいいけどさ、プリンはどうなったんだよ!!」

ピカチュウがムカムカしていたところに、一羽のホーホーが戻ってきた。

ホーホー隊隊員「隊長!!プリンさんがカブトムシと一緒に使われてない空き家に入っていくところを目撃しました!!」

ホーホー「そうか!でかしたぞ!!急ぐぞ、お前ら!!」

ピカチュウ「何でホーホーが仕切ってるんだよ・・・。」

ミュウ「しかしヘラクロス君か・・・。いったい彼は今回の事件とどう関係しているんだろう・・・。」

急いでピカチュウ達はその使われてない空き家とやらに駆けつけた。


ミュウ「ヘラクロス君!!何をしているんだ!!」

そこにはヘラクロスとプリンの姿があった。

ヘラクロス「あっ!!学級委員!!何でここに!?」

ヘラクロスは見つかるまいと思っていたらしく、大変驚いた様子だった。

それに対してプリンはピカチュウを見るなり涙目で安心した表情を見せた。

プリン「ピカチュウ君!!」

ピカチュウ「プリン!!これはいったいどういうことなんだ!?」

感動の再開もつかの間、ここで一番最初にいきなりホーホーが飛び出していった。

ホーホー「この誘拐犯め!!覚悟しろ!!行くぞホーホー隊!!」

隊長とその護衛で家までついてきていた部下ホーホー達が一気にヘラクロスに襲いかかる。

ヘラクロス「邪魔をするなあ!!」

しかし、ヘラクロスが角を一降りしただけでホーホー隊はバタバタ倒れていってしまった。

ホーホー隊副隊長「隊長!!」

倒れた隊長のもとにホーホー隊の副隊長が駆け寄る。

ホーホー「ふ、副隊長か・・・。」

ホーホー隊副隊長「心配しないでください!!隊長亡き後には私が隊長を立派につがせていただきます!!」

ホーホー「ああ、頼んだ・・・ってふざけるな!!私は死んでないぞ!!

次に前に出たのはミュウだった。

ミュウ「ヘラクロス君!!いったい君は何をするつもりなんだ!!」

ミュウの質問にヘラクロスは答えた。

ヘラクロス「俺か?フッ。俺はプリンを我が嫁にすると決めたのさ!!」

ピカチュウ「・・・は?」

訳も分からずあっけにとられるピカチュウ達を前に、ヘラクロスは更に続ける。

ヘラクロス「プリンはカワイイし、料理も上手いし、家事は出来るし、いうこと無しだ!!だから俺の物にすると決めたんだ!!」

プリンはこのヘラクロスの超自己中心的な主張に激怒した。

プリン「だから私は嫌だって言ってるでしょ!!それなのにあんたときたら、私のことボールみたいにつかんでこんな場所に連れてきて!!もう大っ嫌い!!」

しかし、ヘラクロスは少しも動揺せずにとんでもない言葉を口にした。

ヘラクロス「ハハハ!!別に今は嫌いでもいいさ。いつかは好きといわせてやるからさ!!」

レオン「ミュ、ミュウ君、あいつやばいよ!!」

ミュウ「仕方がない、ヘラクロス君、どうしてもプリンさんを離さないというなら痛い目を見てもらうよ!!」

ミュウはヘラクロスに殴りかかった。

だが、いつも勉強ばかりしてるミュウが肉弾戦でヘラクロスに勝てるはずもなく、次の瞬間ぼこぼこにされてしまった。

ミュウ「ぼ、暴力に物をいわせるなんて・・・はずかしくないのか、ヘラクロス君!!」

ヘラクロス「いや、そっちから殴りかかってきたんじゃないか!!」

ピカチュウ「いいかげんにしろ!!ピカアーーーッ!!」

しびれを切らしたピカチュウは、ヘラクロスに強烈な電撃をくらわした。

ヘラクロス「ぎゃひゃあ〜〜っ!!」

情けない声をあげて倒れるヘラクロス。

プリン「ピカチュウ君!!」

ピカチュウ「プリン!大丈夫かい?」

レオン「結局、僕とミュウ君は何だったんだろう・・・(汗」

ホーホー「ハッハッハ!!いやーよかったよかった!!一件落着だな!!行くぞ!ホーホー隊!!また会う日まで!!」

事件は一件落着し、ホーホー達は帰っていった。

ヘラクロス「くそー!覚えてろ!!今度はプリンに好きといわせてやるからな!!」

そしてヘラクロスは喜ぶピカチュウ達を後目に、そういって逃げていった。


その後・・・

ホーホー隊長は占い師フーディンに文句を言っていた。

ホーホー「おいこら!占い師!!プリンがいたのはケーキ屋ではなく、空き家ではないか!!このエセ占い師め!!」

フーディン「知らんな。最初に言っただろう?当たるもハッケ、当たらぬもハッケ、と。」

ホーホー「なんだと!?そんなの屁理屈だ!!こんなの詐欺だ!!」

フーディン「詐欺などではないぞ!ちゃんと私はプリンのありかを当てただろう?ケーキ屋にプリンはあったはずだぞ?」

ホーホー「き、貴様!!卑怯だぞ!!金かえせええええええええ!!!」

こうして夜はふけていく・・・。
続く


戻る   次の話
[PR]動画