12月に入った。
プリンがピカチュウをつれて、フーディンの家にやってきた。
プリン「プリンちゃんアッパーッ!!!」
グバキャッ!!
フーディン「ぐぼべばっ!!!な、なんだいきなり!なんで私は殴られたんだ!?」
プリン「あんた、今年の夏にキレイハナさんのお父さんに変な占いして事件おこしたでしょ!」
フーディン「た、確かにそんなことがあったが、その事はもうすでに解決したはずだぞ!?」
プリン「プリンちゃんフック!!」
バキッ!!
フーディン「ぐほっ!!」
ピカチュウ「ちょ、ちょっとプリン、やりすぎじゃ・・・。」
プリン「ピカチュウ君は黙ってて!あれからねー、キレイハナさんのお父さんが本気になっちゃってとうとうキレイハナさんったら変な男と婚約させられることになっちゃったんだからね!!それで今日、その婚約相手とあってるんだから!!」
フーディン「なっ、なにい!?それはたいへ・・・っていやいや、いい気味だ!そのままその変な男と結婚してもらったほうがあいつも落ち着く・・・」
プリン「プリンちゃんキック!!」
フーディン「ぶっ!!だ、だってあの時私はミサイルにやられたせいで夏休みの間ずっと入院生活だったんだぞ!これくらいの報いはうけてもらわねば・・・」
プリン「爆裂パンチ!!」
フーディン「がはあっ!!」
プリン「いいかげんにしなさい!!あんたのせいで一人の若い女の子が人生台無しにされそうになってるのよ!?変なやつに付きまとわれるウザったさは私は痛いほどわかってるんだからね!!」
フーディン「う、うう・・・。痛いのはこっちだ・・・。また入院生活になりそ・・・。ガクッ。」
ピカチュウ「あーあ、気絶しちゃった。」
プリン「仕方ないわねえ。私たちだけでどうにかするわよ、ピカチュウ君!さあ、いきましょ!」
ピカチュウ「は〜い。」
ピカチュウ達はキレイハナ家の前までやってきた。が、セキリュティは万全で中に入れそうにないため、近くの電柱に登って中を覗いていた。
プリン「ほら、あそこ見える?ピカチュウ君。ものすごいぶっさいくな男がいるわよ。」
ピカチュウ「ああ、見える見える。あのポケモンは・・・エレブーだね。エレキッドの進化系の。」
プリン「それじゃ、このたまっちにもらった盗聴機で・・・」
ピカチュウ「そんなものもってるのかよ・・・。」
プリン「あ、聞こえてきた!」
ピカチュウ「どれどれ?」
エレブー「『キレイハナさん、僕ちゃんはあなたの事が一目で好きになってしまったよ。』」
プリン「これがエレブーの声ね。なーんかむかつくわね。」
キレイハナ「『・・・・・・・・・。』」
エレブー「『キレイハナさん、さっきから何も話さないけど君ってもしかしてクールなのかなあ?ま、僕ちゃん、そういう子も大好きなんだけどね。』」
キレイハナ「『・・・・・・・・・。』」
エレブー「『キレイハナさん、あなたのようなお金持ちのお嬢様には僕ちゃんのようなやっぱりお金持ちのイケメンボーイが似合うと思うんだ。そんな僕達が出会ったなんてこれって運命だよねえ。』」
キレイハナ「『・・・・・・・・・。』」
プリン「聞いた?ピカチュウ君。やっぱり相手もお金持ちらしいわよ!」
ピカチュウ「うん、聞いた聞いた。でも、なんでキレイハナさんは黙ってるんだろう?」
プリン「きっとあきれてるのよ。」
エレブー「『あ、もしかして緊張してるのかな?じゃ、外へでも行って気分転換しようか?そうすれば緊張もほぐれるかもね。』」
キレイハナ「『・・・そうですわね。』」
プリン「あ、二人とも外へ出るわよ!」
ピカチュウ「よし、追おう!」
ポケモン公園へやってきた。エレブーとキレイハナは噴水の近くのベンチに座っている。ムードはバッチリだ。
ピカチュウ「あ、あそこに座ってるよ。」
プリン「そこの茂みに隠れましょう。」
エレブー「ねえキレイハナさん、君は僕ちゃんのことどう思ってるのかなあ?」
キレイハナ「・・・・・・・・・・・。」
エレブー「どうなんだい?ねえ?ほら、見てよこのお金。君もすごいけど僕ちゃんもすごいでしょ?」
キレイハナ「・・・・・・・・・・・。」
エレブー「ねえ、どうしたの?」
キレイハナ「・・・すいません、やはり婚約はお断りします。」
プリン「やった!よく言ったわキレイハナさん!」
エレブー「・・・断る?このお金持ちでかっこいい僕ちゃんからとの婚約を断る・・・?ウフ、フフフフフフフ・・・。」
ピカチュウ「なんだなんだ?あいつの様子が変だぞ?」
エレブー「そんなの許すわけないだろこんちくしょうがあああああ!!!いやでも僕ちゃんと結婚してもらうからなあ!!!」
ピカチュウ「あ、あいつ切れやがった!キレイハナさんが危ない!ってプリン?」
プリン「プリンちゃんナーックル!!!」
エレブー「グバッ!!は、鼻血があ・・・。僕ちゃんのきれいな顔に鼻血がぁ・・・。」
プリン「あんたいいかげんにしなさい!!断られたんだから男らしくあきらめればいいでしょうが!!」
ピカチュウ「ぷ、プリン・・・。ちょっと落ち着こうよ・・・。」
プリン「ピカチュウ君は黙ってて!こういうしつっこいのが一番許せないの!!」
バババババババ・・・
ピカチュウ「な、なんだ?」
ピカチュウ達の頭上には、シンタロウが大きな音をたてて飛んでいた。
フーディン「うおおおおおおお!!フーディン、シンタロウに乗ってさっそうと参上!婚約阻止!!やれ、シンタロウ!!」
シンタロウ「ウルサイヒゲデスナア。シンタロウレーザーハッシャ!!」
エレブー「ぎゃあああああああ!!!」
キレイハナ「(フーディン・・・。たまには役にたつわね・・・。)」
エレブーは気を失った。
フーディン「わははははは!このフーディン様がいなかったら大変だったなキレイハナよ!」
キレイハナ「・・・そうね。あーりーがーと。」(嫌味っぽく)
フーディン「くっ。この女・・・!」
ピカチュウ「フーディンが来なくてもプリンがこいつをボコボコにして終わったんじゃないかなあ・・・。ってあれ?プリンは?」
そのころ、キレイハナ家。客間。
プリン「あなたがキレイハナさんのお父さんのラフレシアさんですか?」
ラフレシア「はっはっは。いかにも。君はキレイハナのお友達かな?」
プリン「エレブーと婚約をさせたのはあなたですか?」
ラフレシア「はっはっは。いかにもいかにも。私が選んだ最高の相手だ。キレイハナもさぞかし気に入っただろう。」
プリン「キレイハナさん、とても嫌がってましたが。」
ラフレシア「なに?それは本当か?そうか・・・。ならば今度別の相手を・・・」
プリン「プリンちゃんスクリューパンチ!!」
ラフレシア「ぐべぁっ!!!な、なにを・・・!?」
プリン「あのねえ、なんで結婚相手をあんたが勝手に決めてるわけ!?」
ラフレシア「そ、それは私がキレイハナの幸せを望んでるからで・・・」
バキッ!
ラフレシア「ぶっ!!」
プリン「い〜い!?恋愛っていうのはねえ、お互いが好きで初めて成り立つものでしょ!?それをなんで勝手に相手を決めちゃったりするかなあ!?だいたいあんた、(以下略)
こうしてラフレシアは、夜通しプリンのお説教と鉄拳をあびつづけたとさ。
続く
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