ある日の放課後の教室。

レオン「わ〜ん!ピカチュウ君なんて嫌いだー!!」

ピカチュウ「知るか!もうレオンなんかどっかいっちゃえ!」

ピカノ「なんだなんだ騒々しい。一体何事だ?」

「あ、先生!ピカチュウ君とレオン君が喧嘩してるんですよー。」

ピカノ「あいつらが喧嘩?へぇ、面白いじゃん。このまま見てようぜ。」

「先生!止めてくださいよ!」

ピカノ「俺関係ないしな〜・・・。」

「あんた担任だろ!」

ピカチュウ「十万ボルト!!」

レオン「何を!こっちも十万ボルト!!」

「先生!教室が壊れちゃいますよ!!」

ピカノ「ったくしょうがねえなあ。俺の教室が壊されるのは困るし、止めてやるか。」

ピカノは暴走状態のピカチュウとレオンを止めに入った。

ピカノ「あー、君達、原因は何か知らないが、喧嘩はやめたほうが・・・、」

ピカチュウ「うるさい!電磁砲!!」

ピカノ「ぎゃああああああああ!!なにするんだてめえ!破壊光線!!」

「先生まで参加しないでください!!ああ、教室に穴が!!」

ヤドラン「誰かこいつらを止めろ!」

プリン「みんな教室から出て!私が歌う攻撃でこいつらを眠らせるから!」

〜1分後〜


プリン「ふう、どうにか眠ってくれたわ。」

ヤドラン「こいつらどうする?起きたらまた喧嘩するぞ。」

プリン「私がピカチュウ君を何処かに連れて行って事情聴取(?)するから、ロコンちゃんはレオン君を連れて事情聴取(?)してくれない?」

ロコン「何で私が?」

プリン「いいからいいから!これが出来るのはロコンちゃんしかいないの!」

ヤドラン「よし、俺も行くぜ!」

プリン「ヤドラン君はおとなしくしてて!」

ヤドラン「がーん。そ、そんな・・・。」

エビワラー「このおっさん(ピカノ)はどうする?」

プリン「ピカノ?適当にそこら辺に寝かせといていいんじゃない?じゃ、ロコンちゃん、レオン君の事よろしくね!ヤドラン君は本当におとなしくしててよ!」

ヤドラン「そこまで念を押さなくても・・・。俺が何をしたんだ・・・。」


とある空き教室。

ピカチュウ「ふああ・・・。ここは?」

プリン「目が覚めた?ピカチュウ君。」

ピカチュウ「ん?プリン?あれ?僕は教室にいたはず・・・。そうだ!レオンと喧嘩してたんだ!あの野郎、どこにいった!?」

プリン「もういないわよ。ねえピカチュウ君、いつもあんなに仲がいいのにどうして急に喧嘩なんてしたの?」

ピカチュウ「どうもこうもないよ!ゴーストいるだろ?写真部の。あいつが僕にこんな写真を見せてくれたんだ!」

プリン「レオン君が何かを持ってる写真だね・・・。」

ピカチュウ「これ、僕がレオンに貸したゲームだよ!なかなか返してくれないと思ったらよく見たらヒビが入ってるの!」

プリン「あらら、レオン君ったら借りたゲームを壊しちゃったのね・・・。」

ピカチュウ「それをレオンに聞いたらさあ、しらばっくれてあげくのはて反論してくるの!さすがに頭に来たよ!」

プリン「じゃあピカチュウ君は何も悪いことしてないのね?」

ピカチュウ「当たり前だよ!素直に謝ったら許してやったのにレオンったら僕の話を全く聞かないで屁理屈ばっかり!」

プリン「わかった。とにかくレオン君に私がピカチュウ君の言い分を伝えてあげる。今ロコンちゃんと一緒にいるはずだから会いに行きましょう?」


屋上。

レオン「ふああ・・・。ここは?」

ロコン「起きた?レオン君。」

レオン「ロロロロロロロロコンさん!!?僕は確か教室で・・・。」

ロコン「プリンちゃんの歌でずっと寝てたの。ねえレオン君、何でピカチュウ君と喧嘩したのか教えて?」

レオン「そうだ!ピカチュウ君ったらひどいんだ!見てよこれ!ゴースト君からもらった写真なんだけどさあ!」

ロコン「これは・・・ピカチュウ君がくしを使って毛繕いしてる写真?」

レオン「そう!しかもこれ僕のくしなんだ!それでこれがその後見つかった僕のくし!」

ロコン「あら、ボロボロだね・・・。」

レオン「このくし、まだ新しかったのにピカチュウ君ったら勝手に使って勝手にボロボロにして勝手にこっそり返したんだ!しかもその後ピカチュウ君ったら何て言ったと思う?」

ロコン「・・・何て言ったの?」

レオン「『それよりレオン、僕が貸したゲームどうした?』だって!謝れば許したのにわざと話をそらそうとして!許せない!!」

ロコン「じゃあ、レオン君は何も悪いことしてないのね?」

レオン「もちろん!」

ロコン「じゃあ、私がピカチュウ君にレオン君の言いたいことを伝えてあげる。ね?ピカチュウ君に会いに行こう?」


ポケモン公園で二人はまだ怒りの収まらないまま再び会った。

ピカチュウ「レオン・・・!」

レオン「ピカチュウ君・・・!」

プリン「ちょっと二人とも!喧嘩しに来たんじゃなくて仲直りしに来たんでしょ!ほっぺからでてる電気しまって!」

ピカチュウ「・・・・・・・・。」

レオン「・・・・・・・・。」

プリン「もう!やりにくいなあ!」

一同に沈黙が流れる。プリンとロコンも話し出すタイミングがつかめない。

「あははははははははは!!いやー、いい写真が撮れた!」

ピカチュウ「・・・ん?」

後ろのベンチで写真を見ながらにやにやしていたのは写真部のゴーストだった。

ゴースト「まさかあんな迫力のある喧嘩写真が撮れるなんて!これなら今度の喧嘩写真コンテストの金賞は間違い無しだな!あはははははは!!」

プリン「ねえゴースト君、写真コンテストって?」

ゴースト「あ!プリンさん!秘密ですよ?さっきのピカチュウさんとレオンさんの喧嘩の写真、コンテストに応募しようと思ってるんですよ!」

ピカチュウ「ほう、コンテストねえ・・・。」

ゴースト「そうなんですよ!これなら間違いなく金しょ・・・ってピ、ピカチュウさん!!あ、レオンさんも!!」

ピカチュウ「お前はそうやって僕達の喧嘩を面白がって・・・。」

ゴースト「す、すいません!すいません!根っからの写真好きでして・・・。」

ピカチュウ「写真好きだからって僕達が喧嘩するように仕組んだりしていいと思ってるのか?」

ゴースト「え、ええと、それは・・・。」

ピカチュウ「トリック写真まで用意しちゃってよくやるよ・・・。」

ゴースト「ト、トリック写真!?そんなもの用意してな

ピカチュウ&レオン「許さん。」







ピカチュウ「まったく、こいつの写真好きにもあきれたもんだよ。」

レオン「本当本当。喧嘩を仕組むなんてひどい奴だよね。とりあえずこのフィルムは捨てておこう。」

レオンは黒こげになっているゴーストからカメラを奪ってフィルムを投げ捨てた。

ピカチュウ「それよりごめんよレオン、疑ったりして。」

レオン「こっちこそごめんよピカチュウ君。怒ったりして馬鹿みたいだったよ。」

プリン「ねえロコンちゃん、ピカチュウ君達が持ってたあの写真、ゴースト君の最後のセリフからして多分トリック写真じゃなくて事実が写された本物の写真だよね・・・。」

ロコン「そ、それは言わないでおこう・・・。せっかく仲直りしたみたいなんだから・・・。」
続く


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