前回の続き。
2月14日。
サンダースはホーホーとオニスズメを引き連れ『チョコもらった奴ぶっとばす計画(仮)』を開始していた。
実際はただの負け犬の遠吠えである。
サンダース「・・・見ろ。周りはカップルやチョコ持ってる奴だらけだぞ。どいつから潰す?」
ホーホー「あそこにブーバーがいるが?」
サンダース「あいつはチョコなんてもらってないだろう。」
ブーバー「うるせー!聞こえてるぞ!!」
サンダース「・・・気にするな同士よ。僕たちは仲間だ。」
ブーバー「は?」
サンダース「強く生きろよ。・・・ではさらば!」
サンダースは涙ぐんでいた。
ブーバー「???(頭がおかしくなったのか?)」
ホーホー「見ろ!あそこにミュウツーがいるぞ!」
サンダース「よし、行って来い!」
オニスズメ「こらああああああ!!そこのミュウツー!貴様、チョコは何個だあああ!!」
ミュウツー「ん?何だお前ら。」
ミュウツーはどうやら買い物の途中だったようだ。
その上ブラックコーヒーでも飲んでそうな顔をしておきながらあろうことか買い物袋の中は『カルピス』である。
ホーホー「しらばっくれるな!チョコをいくつもらったかと聞いているのだ!」
ミュウツー「ああ、バレンタインの話か。1個だ。」
ホーホー「・・・・・。やるか?」
オニスズメ「・・・・・。やるぞ。」
サンダース「くらえ!ミサイル針!!」
サンダースはスゴい勢いでミュウツーにミサイル針を放った。効果は抜群だ。
ミュウツー「いて!貴様、何をする!!」
ホーホー&オニスズメ「うおおおおおおお!!ホーホー&オニスズメ、怒濤のスーパーつつく攻撃ーっ!!」
ミュウツー「いててててててててて!!」
ミュウツーは思わず買い物袋を落とした。
ミュウツー「あ゛ーーーーー!!私の『カルピス』が!!」
ミュウツーはキレた。
ミュウツー「許さん、許さんぞ貴様ら!!くらえ、サイコキネシス!!」
サンダース「ぎゃああああああああ!!!」
サンダースは吹っ飛ばされた。
ホーホー「ああ!サンダース殿!このままではまずい!撤退だオニスズメ!!」
オニスズメ「馬鹿フクロウに言われなくても分かっている!逃げろ〜!!」
ミュウツー「ちっ。逃げられたか。くそ、こんなことになるならビンじゃなくてパックの方を買えば良かった・・・。私のカルピス・・・。」
ミュウツーはぶつぶつ言いながら帰っていった。
サワムラー「みろ、サンダースがいたぞ!」
エビワラー「お〜い!サンダース!!」
サワムラー達がサンダースを捜しにやってきた。
カイリキー「どうしたサンダース!この怪我は!」
サンダース「・・・フッ。お前らか・・・。僕はもうダメだ・・・。僕がこのまま死んだら遺体はポケモン山にひっそりと埋めてくれ・・・。」
ブースター「サンダース君!」
サンダース「・・・フッ。ブースターの幻影まで見えてきたよ・・・。いよいよあの世に行く時が・・・」
カイリキー「何言ってるんだサンダース!馬鹿か!?そのブースターは本物だ!」
ブースター「はい、これ。」
サンダース「・・・・・・!?こ、これは・・・!!」
ブースター「チョコだよ。作るのが遅れちゃってごめんね。」
サンダース「あ、あ、ありがとう・・・。」
サワムラー「よかったじゃないかサンダース!これは100個分の価値はあるぞ!(俺たちももらったけど。)」
サンダース「そうだな、僕も大人げなかったようだ・・・。」
ブースター「それよりサンダース君、ヒドイ怪我なんだから病院に行かないと・・・。」
サンダース「そ、そうだった・・・。ぐはっ。」
カイリキー「サンダース!死ぬなあああああ!!」
その晩、結局チョコをもらえなかったホーホーとオニスズメ。
ホーホー「オニスズメよ。生きてるってなんなんだろうな・・・。」
オニスズメ「まったくだ。飲まずにはいられないな。」
ホーホー「オニスズメに乾杯・・・。」
オニスズメ「ホーホーに乾杯・・・。」