ある日、ピカチュウ家に訪問者がやってきた。

ピンポーン。

ピカチュウ「どなた?」

ソーナンス「お初にお目にかかります〜。ワイ、ソーナンスいいます〜。」

ピカチュウ「はあ、初めまして。で、何の用ですか?」

ソーナンス「はい、実はワイ、ここにしばらく泊めてもらお思て寄らせてもろたんです。」

ピカチュウの態度は一変した。

ピカチュウ「はぁ?なんでウチなんだよ!帰れよ!」

ソーナンス「ええやないか。実はワイ、お笑い修行の旅の途中でいろんな方の家に泊めてもらいながら旅しとるんや。」

ピカチュウ「他の家にしろよ!キレイハナさんの家とかお金持ちでいいぞ?」

ソーナンス「あそこはガードが怖いからダメや。」

ピカチュウ「僕の家だって困るよ!ただでさえ狭い家に3人暮らしなのに屋根裏にもアホふくろう達が追い出しても追い出しても住み着いてるんだから!」

ソーナンス「そないなこと言わんといて下さいよ〜。ワイ、あんさんにまで見放されたら住むところ無くなってまうんですわ〜。」

ピカチュウ「そうだな・・・、じゃあお前のそのお笑いとやらで僕を笑わせられたらいいよ。」

ソーナンス「ホンマでっか?あんさん、腹よじれまっせ。じゃあ、ワイが一番得意な洒落を。」

ピカチュウ「洒落?言ってみろよ。」

ソーナンス「『ソーナンス』が『遭難す』なんちゃって!ワハハハハハ!どや?大爆笑やろ!」

ピカチュウは既にドアを閉めていた。

ソーナンス「ええ!?そんな!面白かったやろ?な!開けてーな!後生やから!」

ピカチュウ「やだ。すっげーつまんねえんだもん。ありきたりだし。」

ソーナンス「もう一回!もう一回チャンス下さい!きっとあんさんを笑わせてみせますから!」

ピカチュウ「仕方ないなあ。じゃあ外に行ってみるか。」

ソーナンス「ホンマでっか?おおきに!じゃ、行きまひょ行きまひょ!」

ピカチュウとソーナンスは一緒にネタ探しに出かけた。


プリン「ピカチュウく〜ん!なにやってんの?」

ピカチュウ「あ、プリン。よしソーナンス、『プリン』で洒落を作ってみろ。」

ソーナンス「そうでんなあ・・・。『プリン』はんはいつも機嫌悪いなあ。『プリン』だけにいつも『プリプリ』しとる。なんつって。」

プリン「なんですって!?失礼なのよあんた!!」

プリンはソーナンスにメガトンパンチをお見舞いしてプリプリしながら帰っていった。

ソーナンス「い・・・痛い・・・。あんまりや・・・。」

ピカチュウ「・・・つまんね。じゃ、僕は帰るぞ。」

ソーナンス「待って!もう一回!もう一回!」

ピカチュウ「ったく。わかったわかったよ!じゃあ今日中に僕を笑わせたらな。」

ソーナンス「おおきに!ホンマおおきに!じゃ、どんどん行きまひょ!」


ピカチュウ「みろ、あそこにカラカラがいるぞ。『カラカラ』で洒落を作って見ろ。」

ソーナンス「そんなん簡単や。『カラカラ』はんの喉はいつも『からから』や!ワハハハハハ!!もう最高や!!」

ピカチュウ「・・・・・・。言うと思ったよ。」

ソーナンス「つまらんかった?じゃ、次行きまひょ!」

ゲンガー「HEY!ミスターピカチュウ!ヘロー!!」

ピカチュウ「あ、ゲンガー。よし、次は『ゲンガー』で洒落を作って見ろ。」

ソーナンス「『ゲンガー』はん!『けんか』は限界(『げんか』い)までやっとったらあかんで!よっしゃ!傑作や!」

ピカチュウ「・・・つまんね。しかもなんかちょっと苦しくないか?」

ゲンガー「HAHAHAHAHAHA!!最高デ〜ス!!ナイス!ミスターソーナンス!!」

ソーナンス「おお!うけたで!とうとううけたで!やったでー!!うおーーーーー!!!」

ピカチュウ「僕はうけてないからダメだ!もう付き合いきれないよ!しばらく住む気なら大工やってるタッツーって奴に家でもなんでも建ててもらいなよ!僕は帰るから!」

ソーナンス「そのタッツーはんって腕がタッツー(腕がたつ)大工なんか?ホンマに家がタッツー(家が建つ)んやろな?」

ゲンガー「HAHAHA!!ナイス!ナ〜イス!!グーーーッド!!」

ソーナンス「よっしゃ!まだまだいくで!『カイリュー』はんが『海流(かいりゅう)』に巻き込まれた!『クラブ』はんのホスト『クラブ』!『ブルー』はんの気持ちはいつも『ブルー』!『タマタマ』はんに『たまたま』会えた!『キュウコン』はんが『球根(きゅうこん)』植えとる!」

ゲンガー「ヒー!ヒー!もうやめてくだサ〜イ!笑い死にそうデ〜ス!!」

この調子で夜まで続けたソーナンスとゲンガーは、近くに住むニョロボンにうるせえ!とビリリダマを投げ込まれるまで止まらなかったそうだ。




※ソーナンスの関西弁は、本物の関西人が聞くと変かもしれませんが、ご了承下さい。
続く


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