ある日、ピカチュウ家に電話が来た。

フシギダネ「もしもし?ピカチュウ?あー、俺だ。フシギダネだ。」

ピカチュウ「フシギダネ?電話してくるなんて珍しいね。なんか用?」

フシギダネ「それがさあ、この前のクリスマスに俺がひきとった子供ゼニガメのことなんだけどさあ・・・。」

ピカチュウ「ああ、あのゼニガメか。あの子がどうしたの?」

フシギダネ「俺一人じゃ育てるの大変でさあ。ちょっと手伝ってくれないか?」

ピカチュウ「何で僕なんだよ!僕だってピチューとトゲピーのおもりで大変なんだよ!」

フシギダネ「だから頼んでるんだよ!育児はなれてるだろ?あ、プリンもつれてきてくれ。頼んだぞ?じゃ!」

ピカチュウ「おい!待てよ!・・・ったくあいつは・・・。」

仕方なくピカチュウとプリンはフシギダネの家に出向いた。


フシギダネ「おお、よく来てくれたな。ピチューとププリンとトゲピーも連れてきて欲しかったが・・・。とにかく上がってくれ。」

とりあえず家の中へ入る3人。

ピカチュウ「で、ゼニガメ君は?」

フシギダネ「ぜにぼうなら今は昼寝してるよ。」

ピカチュウ「ぜにぼう?」

フシギダネ「あいつの名前だよ。ゼニガメって呼ぶとどうもうめぼしを思い出してしまうからな。」

ピカチュウ「そうなのか。でも寝てるなら問題ないじゃん。」

フシギダネ「夕飯を作るんだ。子供でも食べれそうな奴。」

ピカチュウ「夕飯って・・・まだ昼だよ?」

フシギダネ「昼ご飯が終わった時から料理を始めないと間に合わないんだ!」

ピカチュウ「一人暮らしだった癖に料理できないの?」

フシギダネ「簡単な料理しかできねえよ。一人暮らしだった時は冷凍食品とかがほとんどだったし。」

ピカチュウ「あのなあ・・・。いつも冷凍食品じゃぜにぼう君かわいそうだろ?」

フシギダネ「だからプリンを連れてきてもらったんだ!頼む!なんか料理を作ってくれ!」

プリン「いいけど・・・、毎日来るわけにはいかないよ?」

フシギダネ「ああ、後はブースターとかに来てもらうよ。」

プリン「だめよそんなの!私が料理教えてあげる!ほら、来て!」

フシギダネ「ええ!?おい、何すんだ!うわあああ!!」

フシギダネはプリンに引っ張られキッチンに連れて行かれてしまった。

ピカチュウ「おい!プリン!フシギダネ!ああ、一人になってしまった・・・。」

「パパー。」

ピカチュウ「ん?あ、ぜにぼう君・・・。」

ぜにぼう「あれ?おじさん誰〜?」

ピカチュウ「・・・おじさん?僕はピカチュウって言うんだ。ピカチュウお兄さんって呼んでね。」

ぜにぼう「遊んで〜。」

ピカチュウ「え?ああ、じゃあ、たかいたか〜い。」

ピカチュウはいつもトゲピーにやってる要領で『たかいたかい』をした。

ぜにぼう「低いよー!」

ピカチュウ「ええ?そんなこと言われても・・・。」

ぜにぼう「いつもはもっと高いよ〜!」

ピカチュウ「仕方ないなあ・・・。じゃあこれでどうだ?」

ピカチュウは椅子の上に乗った。(非常識)

ぜにぼう「低いよー!」

ピカチュウ「ええ!?じゃあこれくらい?」

ピカチュウはタンスの上に乗った。(非常識)

ぜにぼう「低いよー!」

ピカチュウ「これ以上上げたら天井を突き抜けちゃうだろ!」

ぜにぼう「外でやってー!」

ピカチュウ「はぁ?そうか、わかったぞ!」

ピカチュウは屋根の上に乗った。(非常識)

ぜにぼう「まだ低いよー!」

ピカチュウ「ええっ!?屋根に乗って欲しかったんじゃないの?僕は空は飛べないぞ!仕方ないなあ・・・。」


ピカチュウはぜにぼうを連れてたまっちの家に来ていた。

たまっち「何か用だもんか?」

ピカチュウ「お前に用はないの。シンタロウ、この子を高いところに連れて行ってくれ。」

シンタロウ「タカイトコロ?」

ピカチュウ「うん、どこでもいいから高い所ね。頼むよ?あ、スピードは控えろよ?」

シンタロウ「ラジャー。」

シンタロウはぜにぼうを乗せて空を飛んでいった。

プリン「いたいた!ピカチュウく〜ん!夕飯出来たよー!」

ピカチュウ「あ、プリン。フシギダネも。」

プリン「無視しちゃってごめんね。フシギダネ君に料理教えるのに夢中になっちゃって。フシギダネ君、結構スジがいいのよ。」

ピカチュウ「いいよ気にしないで。それよりフシギダネ、一体ぜにぼうにいつもどんな『たかいたかい』をしてあげてるんだい?」

フシギダネ「ああ、ツルのムチを使って屋根より高いところに『たかいたかい』してあげてるんだ。」

ピカチュウ「どうりで屋根に登っても低いって言うわけだ・・・。」

フシギダネ「で、ぜにぼうは何処だ?散歩にでも連れて行ってくれてたのか?」

ピカチュウ「え?あ、そうだ。シンタロウに乗ったままだった。たまっち、シンタロウを連れ戻してよ。」

たまっち「それは無理だもん。シンタロウは自分の意志で動くから操作はできないんだもん。」

ピカチュウ「じゃあいつ頃戻ってくるの?」

たまっち「だからそれもシンタロウの気分で決まるから分からないもん。もしかしたらもう戻ってこないかもしれんもんよ♪」

ピカチュウ「ええっ!?そんな!?」

フシギダネ「ぜ、ぜにぼうーーー!!」


その頃、ぜにぼうとシンタロウは。

シンタロウ「ドウダ?ウチュウダゾ?タカイゾ?スゴイダロ?ウチュウフクノキゴコチハドウダ?」

ぜにぼう「うわーい!たかーい!!うちゅー服かっこいー!」

シンタロウ「ソレハヨカッタ。ジャアドンドンツキススムゾー。」

ぜにぼう「わーい!わーい!」
続く


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