またまた演劇の続きです。
ナレーション「浦島太郎と桃太郎は金太郎を倒す旅を続けていました。」
浦島「って言っても金太郎って何処にいるんだっけ?」
桃太郎「う〜ん・・・、山?」
浦島「じゃあ山に行こうか。」
ナレーション「しかし、ついついお城に寄り道してしまいました。」
浦島「いや、してないんだけど。(汗」
どうやらこのお城はシンデレラの城だったようで、シンデレラ役のプリンが登場する。急遽ピカチュウと共演できたからか、心なしか嬉しそうにも見える。
シンデレラ(プリン)「ああ、浦島様!!」
浦島「(うわ、すげえ演技だ・・・。)じゃあ、仕方ないから踊ろうか?」
ナレーション「浦島とシンデレラは踊り始めました。桃太郎は省かれました。」
桃太郎「なんかひどくない?」
シンデレラ「ああ、もう12時だわ!!行かなくちゃ!!」
浦島「ええ、と。ああシンデレラ、いかないでくれー。」
ナレーション「シンデレラはガラスの靴を落としていきました。」
浦島「ねえ、シンデレラを探してる暇ないんだけど?」
ナレーション「浦島はシンデレラを靴を持って捜しに行きました。」
桃太郎「行けって言ってるみたいだね。」
浦島「金太郎、待ちくたびれてるだろうなあ・・・。」
ナレーション「こうしてシンデレラの家での感動の再開です。」
シンデレラ「ああ、浦島様!!それは私の靴です!!」
浦島「じゃあ、はい、どうぞ。」
ナレーション「こうして浦島はシンデレラと結婚することになりました。」
浦島「ええっ!?」
シンデレラ「ああ、浦島様、私、幸せです・・・。」
ナレーション「浦島とシンデレラはみんなからご祝儀をもらいました。」
舞台袖からたくさんの封筒が小道具として渡される。どこから用意してきたのだろうか。
浦島「カメとか鶴とか鬼とかからご祝儀が・・・。」
ナレーション「金太郎からのご祝儀もありました。」
浦島「おいおい・・・。」
ナレーション「なんと、中には果たし状が入っていました。」
浦島「なになに・・・。竜宮城にて待つ・・・。」
桃太郎「竜宮城か。そういやこの物語、『浦島太郎』だったね・・・。」
浦島「で、どうやって竜宮城まで行くの?」
魔法使い(キレイハナ)「それなら私に任せてください。ビビデバブデブー!!」
ナレーション「なんと、魔法使いが呪文を唱えると、ニンジンが見事な馬車になりました。」
にんじん馬車(シンタロウ)「ワタシニオノリナサイ。」
浦島「なんでニンジンなんだ!なんでしゃべるんだ!!」
桃太郎「それ以前に馬車で竜宮城に行けるの?」
ナレーション「そしてさっきから出番の無かったおじいさんと王子様が馬車を引きます。」
おじいさん(フーディン)「なんでこうなるんだ!私の占いでも予測不可能だったぞ!」
王子様(ヤドラン)「せっかく王子様役だったのに扱いがひどすぎる・・・。」
にんじん馬車「ホラホラ、モットキアイヲイレテウゴカセ!!」
おじいさん&王子様「お前なら自分で動けるだろうが!!」
ナレーション「そして、浦島太郎と金太郎、そしてシンデレラは金太郎の待つ竜宮城に着きました。」
シンデレラ「やっと着いたね。」
浦島「いたのかシンデレラ!!」
桃太郎「気付かない僕たちも僕たちだけどね・・・。」
金太郎(ミュウツー)「フハハハハハ!!待ちくたびれたぞ!!本当に待ちくたびれたぞ!!」
桃太郎「はあ、すみません・・・。」
金太郎「さっそくだが、この俺と相撲を取ってもらおう!!」
浦島「桃太郎君、先にどうぞ。」
桃太郎「いやいや、浦島さんこそ。」
シンデレラ「なにやってんの二人とも!?私がいくわよ!?」
金太郎「ふはは!!こんな丸いのなど相手にならんぞ!!」
シンデレラ「なんですって!?すてみタックル!!」
金太郎「ごぶあっ!!」
ナレーション「すてみタックルでシンデレラの勝ち〜。」
浦島&桃太郎「って弱っ!!!」
金太郎「フ、負けたぜ。勝った証としてこの玉手箱を受け取ってくれ。」
浦島「ふう、やっと終わりか・・・。」
ナレーション「こうして浦島は玉手箱を受け取って地上に出ました。」
浦島「じゃ、あけまーす。」
パカッ。
モクモクモク・・・
桃太郎「どうだい?浦島さん。」
浦島「ゲホッ!ゲホッ!」
シンデレラ「煙でむせてるみたいね。」
桃太郎「おお、浦島君がみるみるうちに・・・。」
箱の中に入っていた小道具のヒゲをつけて一件落着。
ナレーション「こうして浦島はおじいさんになりました。」
このナレーションとともに閉じられていく幕。
浦島「これでやっと終わりか・・・。」
ナレーション「その後、浦島の妻のシンデレラはおじいさんになった夫を見て浦島と離婚、桃太郎と再婚してしまいました。」
浦島「ひどいよシンデレラ!!」
ナレーション「こうして桃太郎とシンデレラは幸せになりましたとさ。めでたしめでたし。」
浦島「主役がめでたくねえよ!!!」
ナレーション「本日はコント『浦島太郎』をご鑑賞いただきまして、ありがとうございました。」
ピカノたちは劇を終えたピカチュウ達を舞台袖で暖かく迎えた。
ピカチュウ「ねえ、いつからコントになったの?」
ピカノ「いやー、最高だったぞピカチュウ!!最高のコントだった!!」
ミュウ「うんうん!劇としてはあれだったからヒヤヒヤしてたけど、コントと思えば最高だったよ!!」
ピカチュウ「そ、そうか・・・。」
ピカノ「ってことで今回の劇コントは大成功だ!いや〜。俺も出れば良かったな〜。」
ミュウ「・・・ところで先生、乙姫様役とか白雪姫役とかキジ役とか最終的に出番の無かった方々がかなりお怒りなんですが?」
ピカノ「・・・・・・・・。」
ミュウ「先生、どうするんですか!?」
ピカノは逃げた。
このメチャクチャな劇は出番の無かったポケモンの親やPTAに大目玉をくらい、もう2度とポケモン学園で演劇大会が開かれることはなかった。
続く
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