なんだかんだで夏休みも終わり、ポケモン学園も2学期を迎えた。

ミュウ「みなさん!前を向いてください!!」

学級委員のミュウがクラスをまとめる。

オコリザル「うるせー!ミュウ、ひっこめ!!」

オコリザルがヤジを飛ばす。

ミュウ「2学期が始まったわけですが、すぐに1年全員による演劇大会があることは知ってますか?」

オコリザルを無視して話を進めるミュウ。

「初耳だアホー!!」

「んなこと聞いてないぞー!!」

しかしヤジは増える一方だった。

ミュウ「えーと・・・題目は『桃太郎』『金太郎』『浦島太郎』などがあり、配役は生徒会が強制的に決めます。」

オコリザル「はぁ!?ふざけんなー!!なんだよその幼稚園レベルの題目は!しかも変な配役に当たったらどうするんだ!!」

ミュウ「そ、その時は素直にあきらめてください。とにかく、配役にあった台本を配りますから。」

ミュウは強引に台本を配りだした。


ピカチュウ「はあ・・・めんどくさいなあ。木の役にでも当たらないかなあ・・・。」

こんなことを思っているのはもちろん我らがピカチュウだった。

レオン「ピカチュウ君、なんの役だった?」

ピカチュウ「えーと・・・ゲ!『浦島太郎』の役!?」

レオン「主人公じゃないか!よかったねピカチュウ君!実は僕は『桃太郎』の役なんだよ!」

嬉しそうに語るレオンを前にピカチュウは嫌な顔が出来なかった。

ピカノ「ああ、ピカチュウ族は種族的に若い人間役がぴったりだからな。」

ピカチュウ「あ、ピカノ!どういうことだ?」

ピカノ「生徒会が決めたっていっても事実上は種族のイメージが配役決めに強く左右してるからな。例えば3組のうめぼしは浦島太郎のカメの役だしな。ゼニガメだけに。」

ピカチュウ「そうなのか・・・。つーかそんなこといって実はピカノが適当に決めたんだったりして?」

ピカノ「ははは!ばれたか!でも決める権利は俺にあるんだぞ?俺は今回の演劇大会の総監督だからな!!」

ピカチュウ「それはいいけどピカノが監督!?おい、大丈夫なのか?ちゃんとした物語だろうな!?」

ピカノ「大丈夫だよ!物語はいっさい改変してないから!」

配役が発表され騒々しい教室をミュウがまとめあげる。

ミュウ「じゃあみなさん、本番は2週間後ですから頑張って練習してください!」

ピカチュウ「ええ!?学校の方で練習の時間とかもうけてくれないの?」

ミュウ「授業枠での練習時間はありません。やるなら朝はやくとか放課後とかだけど・・・。やるかい?」

ピカチュウ「結構です。」

そして、演劇祭の日を迎える・・・。
続く


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