レオンとピカチュウは町中をのんきにポテチを食べながら散歩していた。

レオン「ポテチもう無くなっちゃった。このゴミどうしよう?ゴミ箱もないし。ま、いいか。そこら辺に捨てちゃえ。」

ポイッ


「コラッ!!ゴミをポイ捨てしたらいけません!!」

レオン「はっはいっ!!す、すみません!!って・・・誰?」

そこには全体的に紫色をした毛皮の綺麗なポケモンが立っていた。

どうやら、ポテチの袋をポイ捨てしたレオンを怒鳴りつけたのは、このポケモンらしい。

エーフィ「私はポケモン学園の美化委員長を務めているエーフィです。今すぐにゴミを拾いなさい。」

急いでゴミを拾うレオン。

レオン「す、すみません・・・。街の美化活動中ですか?」

エーフィ「はい。街の美化活動は私の日課ですから。」

レオン「ピカチュウ君、きっとこの人、ブースターさんのお姉さんだよ。」

ピカチュウ「ブースターさんの?」

ピカチュウは一度ブースターの家にあがらせてもらったときにチリ一つ落ちてなかったことを思い出した。

エーフィ「とにかく!ピカチュウ君、レオン君、あなた達には罰として私と一緒に街の美化活動に参加していただきます。」

レオン&ピカチュウ「そ、そんなあ・・・。」

二人は声をそろえて嘆いた。

エーフィ「では、まずは公園の掃除です。3人でゴミを拾って分別して捨てるんです。簡単ですね?」

レオン「分かりました・・・。」

エーフィ「では、私は西の方のゴミを拾いますからピカチュウ君は東のゴミを、レオン君は集めたゴミを分別してください。」

ピカチュウ「はーい。」

そんなわけでピカチュウとレオンは仕方なく掃除を始めた。

ピカチュウ「ひゃー汚いなあ。ああ、嫌だ嫌だ。だいたいポイ捨てしたのはレオンなのに何で僕までこんな事・・・」

ピカノ「よう、ピカチュウ!なんだ?掃除でもしてるのか?ワハハ!雨でも降るんじゃないか?」

ピカチュウ「あ、ピカノ・・・。そう、掃除・・・ってああっ!タバコをポイ捨てするな!」

ピカノ「うるせーなー。お前に注意されると何か腹が立つっつーの!」

ピカチュウ「んなこといいながらまたタバコの空き箱を捨てるな!!」

ピカノ「わかったわかった!ったく調子狂うなあ!まあせいぜい無駄なことしてろ!じゃあな!」

ピカチュウ「あのやろー・・・。もうほっとこ。さて、ゴミ袋も一杯になったしレオンの所に行くか。」


ピカチュウが戻ったころには既にエーフィもレオンの所に戻っていた。

ピカチュウ「おーいレオン!これ!分別してくれ!」

エーフィ「あらピカチュウ君、終わったんですか?私もちょうど終わった所なんですよ。次は駅の方を掃除しに行きますからレオン君はこのゴミの分別をお願いしますね。」

レオン「ぶ、分別・・・?」

エーフィ「燃えるゴミ、燃えないゴミなどを仕分けることです。」

レオンはエーフィ達の集めたゴミを慣れない手つきで仕分けし始めた。

レオン「ええと、これは燃えるゴミでこれはペットボトルで・・・」

エーフィ「レオン君、ビニールは燃えるゴミじゃありませんよ。」

レオン「え?じゃあ、ええと、ええっと・・・。むむ・・・。」

ピカチュウ「ま、まずいよエーフィさん!」

レオン「んがあああああああ!!やってられっかああああああ!!」

レオンは大声で叫び、せっかく集めたゴミをひっくり返してしまった。

そう、レオンは細かいことが苦手だったのだ。

エーフィ「何をしてるんですか!こんなに散らかして!片づけなさい!」

レオン「うるせえ!俺はちまちましたことが嫌いなんだよ!!」

完全に暴走状態のレオン。

エーフィ「そんなことは関係ありません!今すぐ片づけなさい!!!」

レオン「は、はい・・・。」

しかし、エーフィはそれを上回る迫力で暴走するレオンを黙らせてしまった。

ピカチュウ「エ、エーフィさんすごい・・・。」

エーフィ「さあ、これが終わったら駅前ですよ!」

ピカチュウ&レオン「は〜い・・・。」




空は既に夕暮れ。ピカチュウ達は最初の公園へ戻ってきた。

ピカチュウ「ふう、掃除をしてたら日が暮れてしまった・・・。」

エーフィ「どうですか?掃除も気持ちのいいものでしょう?」

ピカチュウ「うん・・・。確かにすごく気持ちがいいです。掃除がこんなに気持ちのいいものだなんて思いませんでした。」

レオン「僕ももうポイ捨てはしません。」

エーフィ「そうですか。それは良かった。では、次は学校周辺の掃除に取りかかります。」

レオン「ええっ!?まだやるんですか!?」

エーフィ「掃除は気持ちがいいって今言ったじゃないですか。さあ、行きましょう。」

ピカチュウ「トホホ・・・。」

ピカチュウとレオンが解放されたのは次の日の明け方だった・・・。
続く


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