ここはポケモン島。

共通の言語(日本語)を話すポケモン達が仲良く暮らす島。

この島のポケモン達はとても頭が良く、人間から身を潜めながら、人間と同等、もしくはそれ以上の文化を築いていた。

もちろん、学校もある。

この物語は、そんな学校に通う一匹のなみのりピカチュウから始まる。


ピカチュウ「じゃあ、いってくるね。ちゃんと留守番してるんだよ?」

ピカチュウは弟のピチューといそうろうのトゲピーに言った。

ピカチュウは13歳ながら親とは別居中で、このピチューとトゲピーと3人暮らしだった。

しかし、そんなことは特にこの島では珍しくはなく、早い子は10歳程度で親離れしていく者もいるほどだ。

そんなピカチュウは、今日から学校に行くことになった。因みに、この島の義務教育は13歳からである。

ピチュー「どこ行くの?」

ピチューは心配そうに尋ねる。

ピカチュウ「学校だよ。すぐ帰るからいい子で待ってるんだよ?」

泣きじゃくるトゲピーをあやしながらピカチュウは答えた。

「ピカチュウく〜ん!学校行こう!」

ピカチュウ「あ、プリンが呼んでる。ピチュー、トゲピーのことよろしくね!いってきま〜す!」

しっかり者のピチューにトゲピーを任せ、ピカチュウは家を飛び出していった。


ピカチュウ「やあプリン、ごめんごめん。トゲピーとピチューが騒いで大変でさ。」

プリン「もう!しっかりしてよ?入学式から遅刻なんて冗談じゃないからね!」

このプリンとピカチュウは、幼なじみで昔から仲が良かった。

ピカチュウ「そういえばさあ、ププリンは?一人で留守番させてるの?」

プリン「うん。」

ププリンとは、プリンと一緒に住んでいるプリンの妹である。(プリンも親とは別居中。)

ピカチュウ「しっかりしてるなあ、ププリンは・・・。」

ピカチュウはピチューより年下なのにそれを上回るほどのププリンのしっかりさに感心した。

プリン「それよりさー、ポケモン学園ってあのピカノがつとめているところだよね?」

ピカチュウ「そういえば・・・(汗)」

ピカノとは昔からピカチュウやプリンの家の近所に住んでいるカイリュー族のおじさんである。

因みにピカノというあだ名は彼に色違いの血が混じっているらしくうっすら光っていることから付けられたらしい。

しかしそのおかげで大事に育てられたのか、教師になったのが不思議なくらい大人げなくていいかげんな男だ。

ピカチュウはそんなピカノが苦手だった。

あいつとは関わりたくない・・・。

そんなことを思いながらピカチュウとプリンは校門を潜った・・・。
続く


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