ある日、ミュウツーはご機嫌で歩いていた。

ミュウツー「ランランラン♪今日はカルピスがたくさん買えたぞ嬉しいなっと。ワンちゃんたちもきっと喜ぶぞ〜。」

そこに、猛ダッシュでピカチュウが走ってきた。

ピカチュウ「大変だ!今日はプリン達と遊ぶ約束だったのに遅れちゃう!急がなくっちゃ!!」

ミュウツー「お、よおピカチュウ。」

ドカッ!!

ミュウツー「いてえっ!!気をつけろ!!」

ピカチュウ「あ、ミュウツー!ごめんよ!それじゃ!」

ミュウツー「おいっ!まったくあいつは・・・。・・・ん?」

そこにあったのは、ミュウツーの購入したカルピスの見るも無残な姿だった。

ミュウツー「わ、私のカルピスが・・・。許さん・・・許さんぞピカチュウ・・・。私は・・・カルピスを台無しにしたピカチュウを憎む!!だからこれは攻撃でもなく宣戦布告でもなく・・・カルピスを台無しにした・・・ピカチュウへの逆襲だ!!」


そのころ、ピカチュウとレオンとプリンは3人仲良く野原でお昼ご飯を食べていた。

ピカチュウ「うん、おいしいよプリン!このサンドイッチ!」

レオン「うんうん!本当においしいよ!」

プリン「ありがと〜。作ってよかった〜。」

ピカノ「おお、いたいた。おい、ピカチュウ!」

ピカチュウ「ゲ、ピカノ!!何しにきたんだ!!」

ピカノ「ほらよ、この手紙、ミュウツーから預かってきた。むしゃむしゃ・・・。うめえなこれ。」

ピカチュウ「さりげなく僕のサンドイッチを食べるな!!」

レオン「で、なんて書いてあるの?」

ピカチュウ「えっと・・・。きったねえ字。殴り書きだな・・・。ピカチュウよ、我が別荘、ポケモン城へ来い。だってさ。意味わかんねえ。」

レオン「とにかく来いって言ってるんだから行ってみる?」

ピカチュウ「仕方ないなあ・・・。なんなんだあいつは。」


そのころ・・・ミュウツー。

ミュウツー「・・・。はぁっ!!嵐よ、起これ!!」

ミュウツーが手を掲げると、晴れていた空が曇っていき、たちまち嵐が起こり始めた。

ワンちゃん「ワンワワンッ!!?(ってかそんな能力があったの!?)」


ピカチュウ「えっと・・・この海を少し越えたところだな。」

レオン「でもこの嵐じゃなあ・・・。」

プリン「さっきまであんなに晴れてたのにね。」

ピカチュウ「たまっちの所に行ってシンタロウ借りてこよう。」

レオン「そうだね、それがいい。」

ピカチュウ達はあっさり海を越えた。


ピカチュウ「ここがミュウツーの別荘か。」

レオン「もしかして僕らをバカンスにでも招待してくれたのかな?」

プリン「とてもそうは思えないけど・・・。」

ルギア「ようこそ、ポケモン城へ。招待状をお見せください。」

ピカチュウ「またあんたか・・・。招待状ってこの殴り書きの手紙か?ほら。」

レオン「ところで・・・プールの監視員とかやってた人ですよね?」

ルギア「私はこの城の者。人違いでは?」

ピカチュウ「いやあきらかに同一人物だから。」

ルギア「どうぞお入りください。」

ピカチュウ「聞いてないな・・・。」

ピカチュウ達は、ポケモン城(ミュウツーの別荘)に入っていった。

ルギア「おまたせしました。この方がミュウツー様です。」

レオン「うん、知ってます。」

ピカチュウ「おい!ミュウツー!こんなところに呼んでなんのつもりだよ!」

ミュウツー「いけないか?ルールは私が決める。」

ピカチュウ「いや意味わかんない。」

ミュウツー「ピカチュウ・・・お前には失望した。お前なんかをこの島でのさばらせていたらこの島はいずれダメになる。そんなピカチュウの友達のレオンたちもそうだ。」

レオン「いや、別に・・・。好きで一緒にいるんだけどなあ・・・。」

ミュウツー「一緒にいること自体が間違いだ!サイコキネシス!」

レオン「いてえっ!」

ピカチュウ「あっ!レオン!お前いいかげんにしろっ!つーかわけわかんないよ!僕が何をしたんだ!!」

ミュウツー「自分の胸に聞いてみろ!それよりこれを見るがいい!!」

ピカチュウ「なんだそれは?」

ミュウツー「モンスターボールといって人間がポケモンを入れる道具だそうだ。ネットオークションで手に入れた。これにお前らを入れてやる。」

ピカチュウ「なんだその嫌がらせ。」

ミュウツー「うるさい!いけモンスターボール!!」

ピカチュウ「逃げろ!!」

モンスターボールがピカチュウ達を襲う。

ポトッ。

ピカチュウ「・・・。」

ミュウツー「なに!ピカチュウ達のところまで届かないだと!?くそ!もっと肩を鍛えておくんだった・・・。」

ガタッ!!

ミュウツー「誰だ!?」

ミュウ「君達!何をしているんだ!?」

ミュウツー「ミュウ・・・。お前だったのか。しかし強いのはこの私だ!!サイコキネシス!!」

ミュウ「いてっ!力に物を言わせるなんてあんまりだ!」

ピカチュウ「お前はこんなところまで何しにきたんだよ!!」

プリン「で、結局ミュウツー君は何をしたいわけ?」

レオン「そうそう、そこがわかんないんだよねー。」

ミュウツー「ピカチュウへの逆襲だ!!」

ピカチュウ「だーかーらっ!僕が何をしたんだ!?」

ミュウツー「私のカルピスを台無しにした!!忘れたとは言わせん!!」

ピカチュウ「は?忘れ」

ミュウツー「わーっ!わーっ!忘れたって言うな!!」

ピカチュウ「本当に覚えないんだけど・・・。はぁ・・・。そんなら今度のお中元にカルピスギフトセット送ってやるよ・・・。それで満足か?」

ミュウツー「満足だ。」

レオン「えええっ!!?」

プリン「その程度の恨み!?」

ミュウツー「確かに・・・この程度の恨みでこんなに暴れて私は実に恥ずかしい・・・。このことは誰も知らないほうがいいのかもしれない。忘れたほうがいいのかもしれない・・・。」

ピカチュウ「ミュウツー、どこへ行くんだ?」

ミュウツー「私は生まれた。生きている。生き続ける。この世界のどこかで・・・。」

ミュウツーはかっこつけながら家に帰っていった。

ミュウツー「・・・やべ。外は嵐だった。どうしよう。これじゃ飛べない。あ、ピカチュウ達め、シンタロウで帰ってやがる!くそー!私も乗せろ!!」

ミュウ「・・・僕はどうすれば・・・。」

※この作品は映画「ミュウツーの逆襲」のパロディです。一応。
続く


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